日本維新の会の岬麻紀衆院議員(53)に経歴詐称疑惑が持ち上がり、金メダルかじりの河村たかし名古屋市長(73)が参戦。党が調査に乗り出す騒動になっている。

 岬氏は昨年10月の衆院選の愛知5区に維新から立候補し、小選挙区で敗れたものの比例復活し、国会議員となっていた。問題となっているのは、維新と河村氏が率いる地域政党「減税日本」のダブル公認で愛知県選挙区から立候補した3年前の参院選だ。

「名古屋生まれ、名古屋育ち」が売りだった岬氏に河村氏は「応援してちょうよ!」と選挙戦で全面バックアップ。岬氏は選挙公報に「亜細亜大非常勤講師」と記していたが、虚偽の疑いがあるとして、今月6日までに東京都の男性が刑事告発したのだ。

 岬氏の事務所は疑惑を否定しているが、減税日本側は公認した責任があるとして、亜細亜大に照会。裏付けはとれなかったといい、河村氏は「国会議員は本当のことを言わないと」と追及している。維新の馬場伸幸共同代表は岬氏に対し、講師を務めた証明となる資料の提出を求めた。

 虚偽記載を巡っては、99年に野村沙知代さん(故人)が3年前の衆院選出馬時に米コロンビア大留学の経歴が虚偽だったとして、浅香光代さん(故人)らが告発も嫌疑不十分で不起訴処分となった。

 また同じ愛知県では92年の参院選で当選したタレントの新間正次氏に明大中退の経歴が虚偽だったとして、公選法違反の罪に問われ、有罪となって、失職している。03年には古賀潤一郎氏が海外の大学卒業歴が虚偽記載とされ、翌年に辞職。辞職後に起訴猶予処分となった。