ジャーナリストの青木理氏が8日、「サンデーモーニング」(TBS系)に出演。韓国で強行採決された〝文在寅保護法〟について言及した。

 3日に韓国の国会で可決されたのが刑事訴訟法改正案。公職者による犯罪などへの捜査権を検察から警察に移すというもので、退任する文在寅大統領への捜査封じともささやかれている。

 青木氏は「文在寅保護法だと批判があって、日本のメディアもそう報じている。確かにそういう面もある。ただ韓国の検察ってものすごく力が強かった」と背景を説明した。

「そういう強大な検察が軍事政権下で民主化運動の弾圧の尖兵になったという思いがあるから、文在寅氏らは検察をなんとか民主化したいというのが宿願だった。最後の最後に民主化を強硬的に成し遂げたということ。ただ、次の大統領が検察出身の人になった。歴史の皮肉というか今後どうなるのかまだ目が離せない」

 必ずしも文大統領の保身だけが強行採決の理由ではないとの主張だ。司会の関口宏が「韓国の大統領は辞めると捕まりますわね」と指摘すると、青木氏は「韓国の国会は文在寅氏の政党が強いので、そこまでやっちゃうと(次の大統領が)政権運営できなくなるっていうのがあるのでまだ分からないです」と持論を述べた。