走行中の電車内で乗客を殴ったり蹴ったりしたとして、警視庁玉川署は20日、暴行容疑で財務省総括審議官の小野平八郎容疑者(56)を現行犯逮捕した。

 捜査関係者によると、逮捕容疑は20日未明、東急田園都市線の電車内でほかの乗客を暴行した疑いが持たれている。

 小野容疑者は当時、酒に酔っていて体がぶつかったことを乗客に注意されトラブルになったという。110番で駆け付けた署員は、同線桜新町駅の改札口付近で小野容疑者の身柄を確保した。

 小野容疑者は東大法学部を卒業後、1989年、当時の大蔵省に入省したキャリア官僚。主税局で長く務め、税制改正などを担当して将来の財務省トップ、事務次官候補の一人として注目が集まっていた。

「仕事ぶりには定評がありました。毎年度の税制改正を決める自民党税制調査会の大物議員たちにも物おじしない人柄として嘱望されていました」(霞が関関係者)

 一方、ネット上では小野容疑者に対し「自分を〝上級国民〟と思っていたのか」「酒は人の本性が出るから怖い」など声が寄せられている。