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役替わりコンビが個性を発揮する名作朗読劇が開幕
2015年05月01日 19時35分 [朗読・リーディング]
『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』
『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』

2010年の初演より再演を重ね、今回が7度目となる『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』。キャストはひと組の男女のみ、自分の日記を互いに読み合う形で展開するラブストーリーは、会話のリアルさから結末まで一気に引き込まれると評判だ。毎回各ジャンルから集結したキャストの役替わりでも楽しめる本作。4月28日の初日は、鈴木拡樹と竹達彩奈コンビで幕が開いた。

『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』チケット情報

建築現場で働く浩介(鈴木)は、ある事情から人生を諦めた日々を送っている。仕事先で出会ったアパレル会社に勤める薫(竹達)のことも、最初はうとましく思うばかり。だが"苦労知らずのお嬢様"に見えた薫の強くまっすぐな優しさに、浩介は次第に惹かれてゆく。家庭環境の違いによる誤解も乗り越え、ようやく結ばれたふたり。だが幸せな生活を送る薫を病魔が襲う。医師から告げられた病名は「若年性アルツハイマー病」。泣きながら「私に頭の中には消しゴムがあるの」と言う薫に、浩介はある決意を……。

舞台版『弱虫ペダル』シリーズでも活躍中の鈴木と、声優として絶大な人気を誇る竹達。フレッシュなコンビながら、いずれも豊かな声量としっかりしたセリフ回しが共通点だ。それだけに、芝居が始まってすぐに、浩介と薫というキャラクターが強い輪郭をもって舞台に立ち現れた。不器用だが性格に裏表のない浩介と、多少フワフワしているが芯はしっかり者の薫。その人物像が鈴木と竹達に重なり、ふたりのテンポよく進むセリフのやりとりには客席からはたびたび笑いが起こった。浩介が現場の親方や後輩の言葉を再現するシーンでは、声音での演じ分けに劇場が笑いの渦に包まれるひと幕も。

空気が一変したのは、薫が病名を告知されたシーンから。可愛らしい容姿と声で薫そのものといった雰囲気の竹達の表情が、ガラリと変わる。伸びやかな声はかすれがちになり、眼差しには絶望がにじむ。流れる涙もそのままに、薫の心の動揺を繊細に語っていく竹達の姿に客席からはすすり泣きがもれた。そんな薫に向き合うことになる浩介像は、演じる者によってさまざまに異なってくる。鈴木が演じる浩介は、誰にもぶつけられない怒りが前面に出て、竹達扮する静かなたたずまいの薫とはいっそう対照的だ。だが終盤、記憶を失った薫の心に触れた時……。鈴木の、またそれぞれのキャストが演じる浩介はどう変化するのか。その姿はぜひ、劇場で確かめてほしい。

『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』は5月6日(火・祝)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。当日引換券は各公演日前日まで発売中。

5月1日(金)加藤和樹×安倍なつみ/山口大地×小清水亜美
5月2日(土)鈴木拡樹×竹達彩奈/下野紘×藤澤恵麻
5月3日(日)下野紘×藤澤恵麻/大貫勇輔×高垣彩陽
5月4日(月)日野聡×愛原実花/大貫勇輔×高垣彩陽
5月5日(火)玉城裕規×岡本玲/廣瀬智紀×増田有華
5月6日(水)玉城裕規×岡本玲

取材・文 佐藤さくら

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