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松たか子「素直に尊敬します」 父・白鸚最後のミュージカル『ラ・マンチャの男』上演へ
2021年12月21日 13時45分 [演劇]

ミュージカル『ラ・マンチャの男』が2022年2月に日生劇場で上演される。1969年の日本初演以来、自身のライフワークとして主演を続けた二代目松本白鸚だが、今回の公演が最終公演となる。

舞台は、16世紀末のスペイン・セビリアの牢獄。教会を侮辱した罪で投獄されたセルバンテスは、牢名主に即興劇で申し開きをしようと思い立ち、他の囚人たちを巻き込んで『ドン・キホーテ』の劇を演じ始める……。原作者セルバンテス、彼の芝居の登場人物であるアロンソ・キハーナ、そして彼の狂気が生み出したドン・キホーテという3人の男の物語が重層的に展開。現実と狂気を行き来しながら、「あるがままの自分に折り合いをつけるのではなく、あるべき姿のために闘う」という生き様を貫く姿を描いている作品だ。

12月16日、都内で製作発表が行われ、白鸚は「初演は26歳でございました。もう50年以上経ちます。本当に感無量でございます。とにかく初日から千穐楽まで皆さん方にご迷惑をかけないように、無事に千穐楽を迎えたいと思います」と現在の心境を語った。

同作の上演回数は、今公演の千秋楽で1332回に達する見込み。白鸚は「『ラ・マンチャの男』というミュージカルは、夢は叶わないと分かっていても時には戦わなければならないということがテーマ。役としても、俳優・白鸚としても、その心を失わないようにやってまいりました」と話し、「長きにわたりこの作品を上演できたのは、東宝と松竹の皆様、スタッフ・キャストの皆様方、家族、友人たちのおかげだと思っています。本当に自分は俳優として、人間として幸せ者です」と感謝の言葉を口にした。

今回は、白鸚の娘で女優の松たか子が、2012年の公演以来、久しぶりにヒロイン・アルドンザ役を務める。50年以上同じ役に向き合い続けた父に対して、松は「同じ役をやり続けること、そしてやり続ける役に出会うことは、恐怖でしかなくて。素直に尊敬します」と話す。「私はまだまだ父のようにはなれないし、できればそういう役に出会いたくないと、ぐずぐず思っている。でも、役があって、舞台があって、見る方がいるからやる。とてもシンプルな姿を父を通して見せられている気がします」とも。

また、白鸚は弟の中村吉右衛門さんが11月に亡くなったことについて、「別れというのは、いつでも悲しいものです。たった一人の弟でしたから」と思いを語る。それでも、「いつまでも悲しみに浸っていてはいけないと思います。それを乗り越え、はね返して、(劇中で)『見果てぬ夢』を歌いたいと思います」と前を向いていた。

公演は2022年2月6日から28日まで東京・日生劇場で上演。そのほか、駒田一、実咲凜音、石鍋多加史、荒井洸子、祖父江進、大塚雅夫、白木美貴子、吉原光夫、上條恒彦らが出演。

取材・文・撮影:五月女菜穂

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