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「元日・国立・決勝」の再現である。『第99回天皇杯』決勝で雌雄を決した鹿島アントラーズとヴィッセル神戸が『2020明治安田生命J1リーグ』第10節で激突する。
1月1日に21冠目を逃した鹿島は『明治安田J1』でまさかの4連敗スタート。だが、ここ5試合は3勝1分1敗と盛り返してきた。第5節・横浜F・マリノス戦で王者のハイラインの裏を突き4−2とすると浮上の足掛かりにする。第6節・湘南ベルマーレ戦は0−1の敗戦を喫するも、続くFC東京戦では2−2、第8節・大分トリニータ戦では左サイドハーフのエヴェラウドが圧巻のハットトリックで4−1の完勝。前節・サガン鳥栖戦は9試合目にして今季初のクリーンシートをマークし、2−0とこれまた今季初の連勝を記録したのだった。これで3勝1分5敗・勝ち点10の12位まで順位を上げてきた。
鳥栖戦でザーゴ監督は守護神にプロ初先発の沖悠哉を抜擢。ハタチのGKは最終ラインからのビルドアップを求める指揮官の期待に見事応える。確かな足元の技術を見せる沖は最終ラインに落ち着きをもたらしたのだ。
試合後、指揮官が「就任当初から沖と山田(大樹)をずっと見てきて、彼らが成長している実感があり、どこかのタイミングで起用したいなという思いが芽生えた。今日は非常にいいパフォーマンスを示してくれた」と若きGKを称えた。
一方、鹿島に2−0と完勝し、1月1日に初タイトルを勝ち取ったヴィッセル神戸は、今季の主役に目されていた。だが、『明治安田J1』でここまで3勝3分3敗・勝点12の10位と一進一退の状況が続く。
前節は今季を象徴するゲームだった。アンカーのセルジ・サンペールをCBに起用し、最終ライン中央から長短かつ強弱の効いた多彩なパスを配すも、22分に不運なオウンゴールで先制点を献上。72分には五分五分のボールを2度にわたって奪えず、追加点を許した。ポゼッションは60%を超え、22本ものシュートの雨を降らすもアンドレス・イニエスタを中心にしたタレント軍団は1点を返すのがやっと。悔しい敗戦を喫したのだった。
リーグ戦での通算対戦成績を振り返ってみると、鹿島が25勝7分10敗と勝ち越すも、公式戦のここ10試合の戦績では神戸が5勝1分4敗と逆転する。しかもホーム茨城県立カシマサッカースタジアムでは直近6試合で勝利なし、鹿島の勝利は2012年9月まで遡らなければならない。
中位から抜け出すのはどちらか。『明治安田J1』第10節・鹿島×神戸は8月16日(日)・茨城県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。チケットはJリーグチケットにて発売中。試合の模様はDAZNにて生配信。
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