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映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』に主演しているジョニー･デップが監督のティム･バートンと共に来日、9日に会見を行った。本作でジョニーは復讐にとり憑かれた残虐な男を『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウもびっくりのアイメイクで熱演するが、今回はそれに加え、なんと意外にも甘くロックしている歌声まで披露する。会見では、フォトセッション中にこの歌声がバックで流れ出し、それまでキリリとカメラマンを見つめていたジョニーが自分の歌声にビックリして、大笑いして膝がくだけてしまうというひと幕も。監督は、ジョニーの歌声について「自分の感情も入れ、かつ現代的であり、個性もある歌声で、初めて聞いたときは本当に驚いた！」と太鼓判を押した。

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本作は、過去に深い傷を負った理髪師がカミソリを片手に復讐を果たしていくという残酷で悲しい殺人鬼の物語。それでもジョニーはスウィーニー(主人公の名前)は被害者であり、悪魔的な人物とは捉えていないという。「幸せをすべて奪われてしまい、彼はそのときに一度死んでしまったんだ。そして復讐のためだけに生きている」。しかし物語の内容は、死体はミートパイに変身して売られ、かなりオドロオドロしい。「僕がミートパイだったらちょっと苦い蛙味。必ずフライにして」とジョニー。ちなみにティム監督は自身を「チキン！」と力説した。

ティム監督とは人造人間の悲恋物語『シザーハンズ』、大ヒットとなった『チャーリーとチョコレート工場』など、6度目のタッグとなるジョニー。監督はジョニーについて「毎回毎回異なるキャラクターになりきれるというのは僕にとって本当にエキサイティング。ビジネスではなく芸術作品を作っているという気にさせられる」と大絶賛。ティム監督と組めることを本作出演を決めた第1の理由というジョニーは「ティムは芸術を描こうとしない最近の映画業界の中にあって稀で、独創的なビジョンを持ったアーティスト」とこちらも賞賛の声を贈る。以前からお互いを「魅力的な人！」と語り、俳優、監督を超えて信頼しあっている二人だけに今後も個性的で音楽性に飛んだ作品を観ることができそうだ。

『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
1月19日より丸の内ピカデリー1ほかにて全国公開

取材･文：筧みゆき

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