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現役医師が手がけた医療ミステリー小説の映画化『チーム･バチスタの栄光』の完成披露試写会が1月23日行われ、竹内結子、阿部寛らが舞台挨拶を行った。術中死の真相を解き明かす物語だが、誰が犯人なのかラストまでまったくわからず、誰もが怪しいと思える。竹内は、「もしかしたら田口(竹内の役名)より皆さんの方が先に真相に気がつくかもしれません。私より先に犯人が見つけられるか競争です！」と挑戦状を叩きつけた。

バチスタ手術(難易度が高い拡張型心筋症に対する手術)の専門集団「チーム･バチスタ」で起こった術中死を調べるのは、竹内演じる心療内科医師と、厚生労働省役人の阿部。原作の海堂尊は、「主役は“医療”。竹内さんは皆さんの味方です。竹内さんまで疑ってしまうと、物語が崩壊してしまう」と竹内については太鼓判。しかしコンビを組む阿部については疑いが晴れない。人を馬鹿にしたような口調に鋭い洞察力を持つ破天荒な役柄を演じた阿部は「僕は今回も変な役でちょっとショックでした」と苦笑い。悪役が多い佐野史郎も「僕は大抵怪しまれるような変な役が多い。阿部さんと同じで…」と告白し、阿部もしくは佐野犯人説が浮上してしまう。当然キャストは誰が犯人かわかった上で演技をしているのだが、それを難解にしているのが中村義洋監督だ。「犯人ではない人に、犯人らしく怪しい演技してもらうように演技指示しているのが楽しくて」と、監督の撮影中の密かな楽しみを明かした。

この日は主題歌を担当したEXILEのHIRO、ATSUSHIがゲストとして登壇。「犯人探しは好きですが、今回は当たらなかった」とHIRO。ATSUSHIも「ラストのドンデン返しでなるほどーと思った」と2人とも物語に翻弄された様子。「TAKAHIROが俺(ATSUSHI)のために書いてくれた」とする主題歌のタイトルは、「You're my sunshine」。物語ラストで竹内演じる田口医師が言う「あの時気づいてあげればよかった」というセリフをキーワードにして作られた曲だという。

術中シーンが多いため、顔はマスクで覆われ、複雑な器具が並び、誰が犯人でもおかしくない状況。さらに実際の医療現場で起こっている問題点も浮き彫りにしながら、意外な結末へと繋がっていく。はたして田口より先に犯人を見つけられるだろうか。

『チーム･バチスタの栄光』
2月9日(土)より、全国東宝系にてロードショー

取材・文・写真：筧みゆき

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