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上島竜兵のギャグに矢口真里の歌も。勘三郎&藤山直美の人情喜劇シリーズが開幕
2008年02月04日 15時25分 [演劇]
主演コンビを組む中村勘三郎と藤山直美

新橋演舞場の人気シリーズといえば、中村勘三郎と藤山直美が主演コンビを組む人情喜劇。その9作目となる最新作「わらしべ夫婦双六(すごろく)旅」が2月1日に開幕した。

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開幕直前の舞台稽古前の取材では、勘三郎、藤山の隣にダチョウ倶楽部の上島竜兵、矢口真里、余貴美子と出演者が並び、作家の中島淳彦、演出のラサール石井が勢揃い。勘三郎が「(藤山とは)やりやすいというかやりにくいというか、11年もやらせていただいて。ただ、マンネリにならないように。毎日いいタマ投げてくれて楽ですよ」と言えば、藤山も「和気あいあいとやってます」。話題が上島に移ると、勘三郎は「ファンなんで、間近で見られて嬉しい」、藤山も「チャーミングです」とコメントしたが、その後は全員で上島をいじるお約束の展開になった。「初日前に声つぶしてますから」と告白した上島も、多少すべり気味のギャグを連発して会見を盛り上げていた。

ストーリーの舞台は、大正時代の東京。象牙職人の六助(中村勘三郎)は病に伏す父や商才に乏しい兄のかわりに、「一六」の商いを大きくしてきた若旦那だが、不景気の中家族と対立し家を飛び出す。博打好きの六助は、ひたすら彼に尽くす大阪出身の女房・おいち(藤山直美)と、六助が振るサイコロで行き先を決めるすごろくの旅に出ることに。ふたりは旅に出る前に、借金から逃げる隣町の質屋夫婦・幸平(上島竜兵)と幸江(余貴美子)や、天才少女歌手・春雪(矢口真里)を抱える芸人一座と出会い別れるが、ふたたび思いもよらぬ場所で奇妙な運命の再会を果たすことになる・・・・・・。

勘三郎の東京ことばと藤山の大阪弁がテンポよく交錯し、長年のコンビで培ったかけあいを堪能できるのは魅力のひとつだ。夫婦がすごろく式に日本を旅するくだりは、時事ネタのパロディも盛り込んだ映像仕立てで楽しさを演出し、第一幕は笑いのうちに幕を閉じる。第二幕も藤山がコスプレで登場するなどにぎやかに進むが、一転、東京を大きな悲劇が襲い、登場人物たちは絶望の淵に立たされる。劇場の空気ががらりと変わる瞬間だ。それまで軽妙な芝居運びを見せていた勘三郎、存在感あるコメディエンヌとして大いに笑いを誘ってきた藤山が、真摯なセリフのうちに語る人生、夫婦愛、家族愛。上島も前半はギャグの持ちネタを披露するが、後半は単に笑わせるだけではない、ひとくせある役どころを熱演しており、そのギャップに注目したいところだ。

花道や回り舞台を駆使した新橋演舞場ならではの舞台空間に、歌舞伎、商業演劇、お笑い、アイドル、小劇場など異なるフィールドで活躍してきたキャスト陣が集合し、それぞれに生き生きとしている。歌手役の矢口らが歌う「恋はやさし」、「東京節」などのレトロなメロディも物語に彩りを添える。

本公演は2月25日(月)まで、東京・新橋演舞場にて上演中。


取材・文 山越えみ

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