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中井貴一、段田安則、りょう。異色の“ドリカム構成”で魅せる新作コメディ『二人の約束〜The Two Men's Promise〜』が2月3日、東京・PARCO劇場で開幕した。

チケット情報

中井と段田と言えば、2001年と2003年に上演された二人芝居『二人の噺』で抜群の相性を見せたコンビ。その後も「劇団ふたり」を名乗るほどに、厚い信頼で結ばれたふたりだ。今回も、作・演出を『〜噺』と同じく福島三郎が担当、彼らの個性と魅力を知り尽くした絶妙な“あて書き”っぷりを見せる。そして今回新たに参戦するのが、紅一点のりょう。男たちの醸す穏やかな空気を、時に達観、時にひっかきまわす奮闘ぶりだ。

42歳独身の小太郎(中井)は、根っからのおしゃべり好きでお人好し。その話術にものを言わせて、ちょっとうさん臭い古道具商を営んでいる。彼の元にちょくちょく顔を見せるのは、妹のように彼を慕う幼なじみのフリーライター・めぐみ(りょう)。ある夜、小太郎の家の塀を乗り越えて、見知らぬ男(段田)がやってくる。しかし彼は着地しそこねて頭を強打、肝心の用事を忘れてしまっていて……。

映画やドラマでの重厚な二枚目イメージとは一転、口から先に生まれたような四十男を中井が好演。段田演じる訪問者が、彼のつきぬけたマイペースぶりに翻弄されつつ、次第に友情で結ばれていく様はどこか実際のふたりと重なるようだ。そんなふたりの間で、引きすぎず寄りすぎず、絶妙な存在感を見せるりょう。3人のリズミカルな掛け合いに、観客は知らず知らず引き込まれていく。

次第に明らかとなるのは、男たちの純情だ。愛する女性を思い、互いに重ねた年月を思う。かつて無邪気に交わした約束が、そう簡単に守られるものではないことを、男たちは人生経験で知っている。それでも主人公は、信じることをやめない。信じたい、と願い続ける。そんな男たちの純情を、限りなく誠実かつ真面目に演じる、百戦錬磨の実力派たち。ほどよく笑えて、ほどよくじんわり。心を温めたいオトナにこそ贈りたいコメディだ。

本公演は2月24日(日)まで東京・PARCO劇場で行われたあと、26日(火)名古屋・中京大学文化市民会館 プルニエホール 、3月1日(土)・2日(日)は大阪・イオン化粧品 シアターBRAVA！ において上演される。

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