タレントweeker

SMAP中居正広が6年ぶりの映画出演となる『私は貝になりたい』の製作発表が2月19日に行われた。この日、中居は丸坊主姿を初披露。登場した瞬間、会場からは「おぉー」という声が上がる。中居自身も頭が気になるのか、何度も頭をなで、恥ずかしそうな表情を見せる。中居の髪は、妻役を演じる仲間由紀恵が劇中で手動のバリカンで刈ったという。髪の毛を切ることには抵抗がなかったとする中居だが、想像した坊主姿とは違ったらしい。「EXILEっぽくなるのかなって思っていたんですが、ちょっと目が大きくなったえなり君みたいになっちゃって」と照れるが、仲間から「すごくお綺麗」とすかさずフォローが入る。

戦争の悲劇に巻き込まれる主人公・清水豊松を演じる中居。福澤克雄監督からダイエットするよう要望された中居は現時点で7kg減量。中居と同じく裁判にかけられる役を演じる笑福亭鶴瓶と石坂浩二からもダイエット話が飛び出す。鶴瓶は「僕も7kg痩せたんですよ。今日もサウナ行って2kg痩せてきました」とバレバレの嘘。矢野中将を演じる石坂浩二は「去年から中居君を見ていると、どんどん痩せていくのでこりゃいかんと思って。鶴瓶さんに負けないようにサウナに通って絞っていきます」。

会見中には「ふざけないでください！」と何度も中居から抗議を受ける鶴瓶。しかしこれも長年、司会として一緒の番組を担当しているからこその掛け合い。鶴瓶は、「『紅白』で助けてもらったから、中居さんのためなら何でもしようと思う」とフォロー体制は万全。石坂も「中居君は非常に自然体で、役をつかんでいる。今日はゆったりとした目をしているが、撮影ではきつい目をしている。負けないように頑張りたい」と演技者・中居とかっぷり四つを組む構えだ。

オリジナルから50年を経て“完全版”として復活する本作。黒澤明からオリジナル版について『これじゃ貝になれない』と言われ、何が欠落しているのか悩み続けたという脚本家の橋本忍。今回は、夫婦愛、矢野中将の生き様、そして“貝になりたい”とまで言わしめるための海の描写を深く描き、50年目にして完結を迎えることになる。中居は、「自分自身、友人、家族が納得できる死に方があると思う。映画を通じて、意味のない命の終わり方というのはいけないということを訴えたい」と意気込みを語った。

『私は貝になりたい』
11月22日(土)全国東宝系にて公開

取材･文：筧みゆき