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2月17日に閉幕した2008年ベルリン国際映画祭にて、長編デビュー作となる『パーク アンド ラブホテル』で最優秀新人作品賞を受賞した熊坂出監督。ベルリンから帰国したばかりの監督が、出演者のりりィ、ちはる、神農幸、ぴあフィルムフェスティバルのディレクターである荒木啓子とともに、喜びの緊急受賞会見を行った。
監督は、2005年の第27回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)に出品した短編『珈琲とミルク』で審査員特別賞、企画賞、クリエイティブ賞の3賞を受賞し、『パーク アンド ラブホテル』は、受賞者がPFFから長編映画の製作援助を受けられる“PFFスカラシップ作品”として制作された作品。今回受賞した最優秀新人作品賞は、ベルリン国際映画祭のコンペティション、パノラマ、フォーラム、ジェネレーションの各部門に出品された全26作品の中から選出された。
会見で荒木啓子は「授賞式の前日に映画祭側から『滞在を明日まで延ばせないか』と連絡があったので何かあるとは思っていたが、まさか受賞するとは思っていなかった。ふたりとも授賞式に着る服がなかったので、監督が恥ずかしがっていた」と受賞時のエピソードを語った(ちなみに監督は授賞式にジーンズ姿で登場)。また、監督、出演者ともに今回の受賞を非常に驚いており、本作が本格的主演作となった歌手のリリィは、受賞を報道された日がちょうど自身の誕生日であり、二重におめでたい日となった。
監督は受賞について、「ありがたい気持ちでいっぱいです」と語り、トロフィーとして授与されたビューファインダーを披露。これは撮影時、構図決めやピント合わせに使用するもので、監督は「ちょうど買おうと思っていたのでこれを使います」と嬉しそうに語った。その一方、「周りに流されず、自分の物差しも大事にしたい。ニュートラルでいようと心がけている」と冷静さも伺わせ、「今は誰でも撮って編集できる時代。何か撮りたい、という衝動があったならどんどん撮っていくと良いと思う」と、監督を目指す若い世代に向けてメッセージを送った。
本作は、屋上に公園があるラブホテルの女性オーナーと、そこを訪れる様々な世代の女性たちとの交流を見つめた心温まる物語。審査講評では「予想外の視覚的、感情的、詩的な旅へいざなってくれた、完璧な初長編作品」と高評価を得た。登場人物たちがお互いの傷を分かち合い、自らも成長する姿が、多くの人々に勇気を与えてくれる作品に仕上がっている。
『パーク アンド ラブホテル』
ユーロスペースにてゴールデンウィークよりロードショー
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