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勘三郎&串田和美コンビの代表作、ドイツ、ルーマニアでも上演決定
2008年04月21日 14時36分 [歌舞伎・古典芸能]
コクーン歌舞伎 「夏祭浪花鑑」製作発表記者会見

中村勘三郎と演出家・串田和美が中心となり、渋谷のシアターコクーンにて“現代に息づく歌舞伎”を送り出し続けている「コクーン歌舞伎」の第9回目となる公演が決定した。作品は「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」。その製作発表記者会見が18日、串田和美、中村勘三郎らの出席のもと、都内にて行われた。

恩人の息子とその恋人のために奔走するふたりの男、団七九郎兵衛と一寸徳兵衛を中心に、男たちの意地や絆、信念や企みが絡みあう義太夫狂言の名作。舅を殺め思いもかけず絶望的な方向に転がっていく団七の運命を夏の暑さや祭りの喧騒の中に描いていくドラマチックな物語だ。コクーンでは最多となる3度目の上演であり、勘三郎の平成中村座でのNY公演や大阪公演を入れれば6回目の登場となる人気作である。今回は6月のコクーン公演に先立ち5月と6月にドイツのベルリンとルーマニアのシビウでの上演も決定。勘三郎は初となるヨーロッパ公演に「(コクーン公演が)凱旋公演になるかまだわからない」と謙虚に話すものの、その表情は余裕と自信に満ち「なんとか向こうである程度の評価がいただけるようなものにして、コクーンでその成果をみていただきたい」と語る。

演出を手掛けるのは串田和美。「歌舞伎は特別なものといったような認識がありますが、監督と仕事しているとそれがまったく違ってきている。本当にありがたいこと」と勘三郎も全幅の信頼を寄せる。その言葉どおり、この作品のクライマックスシーンで劇場を飛び出し逃げる団七と徳兵衛の前にパトカーを登場させるなど、斬新な演出で歌舞伎界に風穴をあけている。その串田は「4つの劇場の空間がぜんぜん違うので、全部替えなきゃいけないんです。4本演出するんじゃないか、これじゃあ」と悲鳴をあげつつも、すでにそれぞれの劇場の特色を生かした構想もいくつか楽しげに語り、「全部観ることのできるお客さんがいたら、それはそれは面白いと思いますよ」とニヤリ。ふたりとも単なる再演ではなく試したいことがたくさんあるという感じで、お互いの発言も興味深げに聞いていた姿はまさに盟友といった風だった。

今回は今まで勘三郎が二役で演じてきたお辰役を息子である勘太郎・七之助がダブルキャストで演じるのも注目だ。「すごくいい役で難しい役だから、出来っこないんだよ!(笑) 公演時間の関係で、二役というのが無理だから、譲りたくないんですが譲ります」と勘三郎は未練たっぷり、こんなところにも、彼の飽くなきチャレンジ精神が垣間見れた。「(コクーンでの公演は)2011年までもう演目も決まっている。夢は膨らむばかり」とのことなので、お楽しみはしばらく続きそうだ。

ほかに出演は中村橋之助、中村扇雀、笹野高史ら。東京渋谷・シアターコクーンでの公演は6月10日(火)から29日(日)にかけて行われる。チケットは4月29日(火)に一般発売開始。その後、長野県・まつもと市民芸術館 主ホールでも同演目を上演する。この平成中村座 信州まつもと大歌舞伎公演は7月5日(土)から13日(日)に上演、5月5日(月)チケット一般発売開始。

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