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三宅健主演舞台「第17捕虜収容所」の製作発表が4月25日都内で行われ、主演の三宅健を始め、演出の鈴木裕美、共演の田中幸太朗、おかやまはじめ、斎藤洋介、袴田吉彦が出席した。
この作品は、ブロードウェイでは500回以上の上演を記録し、鬼才ビリー・ワイルダーによって製作された映画は、戦争映画の金字塔とも言われている。物語の舞台は、第2次世界大戦後期、ドイツ軍の占領地域にあるアメリカ兵捕虜収容所。捕虜たちは、収容所の中でなんとか笑いのネタを見つけ辛い日々をやり過ごしていた。そんな中、周到だったはずの脱走計画が露見し、セフトン(三宅健)にドイツ軍のスパイ容疑がかかる。セフトンは、自分に罪を着せた者に復讐する為、真実を暴くべく探索を始める・・。
2006年に上演された「第32進海丸」に続き、三宅健主演の舞台を手がけるのは2回目となる演出の鈴木裕美は、「(前回の)『第32進海丸』で三宅くんが演じた役は最後まで本当のことを言わない内にこもる役だったので、今回は外に出す役、今、三宅くんと組むんだったらいじめられっ子が反発していくようなキャラクターが面白いと思い、この戯曲を提案した」と上演が決まった経緯を明かした。
役柄を彷彿させる白いTシャツに茶のカーゴパンツと黒のジャンバーで登壇した三宅健は「日本でも何回も上演されている作品だが、このメンバーにしかできない新しい作品にしたい。セフトンは憎まれっ子世にはばかるといったカンジの役なので、観ていただく方に本当にこの人嫌なヤツだな、嫌味だなと思ってもらえるように演じたい」と抱負を語った。また、映画でセフトンを演じたウィリアム・ホールデンについて、「ホールデンは、渋くてワイルドでかっこよかったが、それをなぞってもしかたがない。演じる人が違えば十人十色、その人にしか演じられないセフトン像があるはず。今はそれを模索中です」と役に真摯に向き合う姿勢を覗かせた。
ドイツ軍の収容所所長を演じる斎藤洋介は「ここにいるメンバーは戦時下に敵同士でありながら戦争をしていない連中。戦争をしてない兵隊たちはおそらく切なくて切なくてしょうがないんだろうと思う。それでちょっとしたことも笑いに変えようと捕虜たちはがんばる。ドイツ側はドイツ側で捕虜をいじめることでしか、自分の存在価値が見出せないのではないか。舞台全体は、明るく楽しく進行していくが、その裏側にあるものはすごく切ない。兵隊たちのバカ騒ぎ(のシーン)も、そうしなければこいつら生きていけないんだと気づいたら涙ぐんでしまった。(観客にも)ご覧になっている最中にそういうものが底辺に流れているんだと感じてもらえたら」と熱く語り、会見を締めくくった。
本公演は、5月19日(月)〜6月8日(日)まで東京グローブ座、6月13日(金)〜15日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演される。
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