タレント ニュース
演 劇

2006年に公開され、日本アカデミー賞の主要5部門など各映画賞を総ナメにした映画「フラガール」。昭和40年代の福島を舞台に、少女たちのひたむきな姿が爽やかな感動を巻き起こしたあの作品が舞台になってよみがえる。5月14日都内で製作発表が行われた。
まず現れたのは、地元いわき市の「スパリゾートハワイアンズ」(旧「常磐ハワイアンセンター」)ダンサーズチーム。主人公の少女たちは、このチームの一期生がモデルとなっている。激しく情熱的、だがけして笑顔を絶やさない見事なパフォーマンスを披露。
続いて脚本の羽原大介、演出の山田和也、そしてそれぞれのイメージの衣装を身につけた主要キャスト(福田沙紀、片瀬那奈、阿部力、根本はるみ、今井りか、田山涼成、久世星佳)が入場。ヒロインの紀美子を演じるのは、初舞台となる福田沙紀。「映画では今あるものの土台を築いた人たちの苦労と努力に感動して涙が止まらなかった」という彼女は現在、ダンスと福島弁に奮闘中。「まさに『教えてくんちぇ!』ってカンジです。福島弁にはまだ少し(故郷の)熊本弁が混ざってしまうんですが、『この夏は福島弁しかしゃべらないぞ!』の気持ちで頑張ります」と初々しく抱負を語った。紀美子らを指導するダンス教師・まどか役には片瀬那奈。「もちろんプレッシャーはありますが、舞台ならではの熱い気持ちや生の感情を味わっていただきたい。この夏は、日本をハワイ化させたいです!」と意気込んだ。片瀬も福田同様、タヒチアン・ダンスの猛特訓中。自身が演じるまどか役のモデルとなったカレイナニ早川らに連日、熱い指導を受けているそうだ。
「ローマの休日」など、これまでも名作映画の舞台化経験のある演出の山田和也は、「優れた映画は優れた舞台になりうる」と断言。「その作品の持つ普遍的な何かを舞台に移し変えることができれば成功する。ただ何を省き何を残すのかといった見極めが重要」と語る。舞台化にあたっては、オリジナルの映画版でも脚本を手掛けた羽原大介が舞台用に脚本を書き下ろし、映画にはなかったシーンやエピソードも盛り込まれている。羽原は「舞台化すると聞いて、そんなことができるのか!?と。でもみなさんと相談していくうちに『これならイケる』というクライマックスが浮かび、今は確実に映画を超えると確信しています」と、自ら太鼓判を押した。
炭鉱の閉鎖で傾きかけた故郷や愛する家族を救おうと、未知のフラダンスに全力で取り組むフラガールたち。その汗と涙は、フィナーレを飾る圧巻のダンスシーンに結実する! ライブならではの臨場感とさらなる感動が味わえそうだ。
本公演は7月18日(金)から8月6日(水)まで赤坂ACTシアター、8月10日(日)福島・いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール、8月16日(土)福岡市民会館 大ホール、8月23日(土)・24日(日)大阪・梅田芸術劇場 メインホール、8月28日(木)〜31日(日)まで名古屋・御園座にて上演。東京公演は5月17日(土)発売開始。
取材・文:武田吏都
関連リンク(外部リンク)
関連タレント
演劇のニュース もっと見る
-
演 劇
2022年07月15日 19時00分 更新「とんでもなく面白い」 舞台『ヒトラーを画家にする話』まもなく開幕へ -
演 劇
2022年07月15日 18時55分 更新ミュージカル『春のめざめ』開幕、抑圧の中で芽吹く性の行方 -
演 劇
2022年07月15日 18時50分 更新「今年は今年の面白さ」 KAATキッズ・プログラムが今年も開幕へ -
演 劇
2022年07月13日 13時00分 更新乃木坂46の久保史緒里が決して“笑わない”花魁役に -
演 劇
2022年07月12日 10時00分 更新円神・山田恭「翼を授かって自信に変えたい」、白鳥雄介の新作で