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身長180cmを越す鍛え抜かれた男たちの集団、THE CONVOYとすまけいが新作で共演!
2008年06月09日 14時54分 [演劇]
撮影:T.Tominaga

芝居に歌、ダンスから楽器演奏まで、なんでもありのステージで日本のエンタメ界を引っ張ってきたTHE CONVOY。身長180cmを越す鍛え抜かれた男性のみという構成が特徴だが、平均年齢45歳の現在、6年ぶりとなる新作“THE CONVOY SHOW vol.27『うみわたれ』”に、ベテラン俳優・すまけいを迎え、東京・青山劇場にて上演中だ。

6月5日夜の部。幕が開くと、古くて趣きのあるアパートが建っている。背後で桜が咲き誇るその「櫻田アパート」に、フリーライターの児玉昌(今村ねずみ)が海外から戻ってくる。早速、彼に土産話を聞きながら、手伝いを頼むアパートの管理人・櫻田千恵蔵(すまけい)。ふたりの会話と並行して、他の住人の日々もさりげなく描かれる。矢沢永吉に熱狂する公務員の志茂田洋一(瀬下尚人)、芝居の稽古を大声で繰り返す役者の谷山浩志(石坂勇)、芸大を出てロンドンに留学していた建築家の妻木純(舘形比呂)。さらに友人と会社経営をする三宅太郎(徳永邦治)に、いつも携帯電話を離さないデコレーターの木村和男(黒須洋壬)。40代から50代の彼らが抱える、なにげないが誰にでも覚えのある日常の1コマが、季節の移り変わりと共に櫻田アパートで展開してゆく。

今村は、自らも海外旅行で脚本のインスピレーションを得るとあって、各国を飛び回る児玉を生き生きと演じている。瀬下は余暇を趣味に費やしながら、また石坂は役者業に没頭しながらも、40代となった自分に戸惑いを感じている世代を好演。また建築業の傍ら大学の講師も務める妻木役・舘形は、職業柄若々しさはあるものの、次のステップを模索中という感慨をにじませる。妻と子を抱えて地に足の着いた生活を選んだ徳永演じる三宅や、逆に華やかな仕事に見えて、実は18歳の頃から仕事をしてきたという黒須演じる木村にも、観客はつい感情移入をしてしまうだろう。そんな彼らに、ほとんどのシーンで聞き手となっているすまが、さすがの存在感を放つ。72歳のすまという、柔らかいがしっかりとした受け手が立つことで、多彩な登場人物たちの生き様がより明確になった。

最後になったが、もちろんTHE CONVOY SHOWならではの歌やダンスも満載。だが、「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」や「ビリー・ジーン」などの楽曲はアレンジバージョンを使用し、ダンスもキレを残しつつ、肩の力を抜いたオトナの余裕を漂わせる。彼らの踊る姿と芝居を顧みて感じるのは、“人生はいろいろあるけれど、これからもまだまだ続くのだ”というシンプルな事実。普段、演劇を観ない人にこそ見て欲しい、味わいの残る舞台である。

公演は6月15日(日)まで青山劇場にて。その後、大阪・イオン化粧品 シアターBRAVA!ほか、北海道、新潟、千葉、愛知、広島、宮城、熊本、長崎で7月17日(木)まで上演される。

(取材・文:佐藤さくら)

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