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『チーム・バチスタの栄光』を大ヒットさせた中村義洋監督が、『アヒルと鴨のコインロッカー』に続き、再び伊坂幸太郎の原作に挑む映画『フィッシュストーリー』の製作現場会見が6月8日に行われた。この日は、1973年のキャバレーを舞台に、物語のキーとなる4人組のパンクバンド「逆鱗」が演奏するシーンの撮影をマスコミに特別公開。慌ただしい撮影の合間を縫って、中村監督のほか、バンドメンバーに扮する伊藤淳史、高良健吾、渋川清彦、大川内利充の4人が取材に応じ、それぞれが作品への意気込みを語った。
映画『フィッシュストーリー』は、1975年に、売れないパンクバンドが残した1曲が、さまざまな時代の人々を繋ぎ、やがて世界を救うかも(?)という物語。ストーリー上で重要な役割を担うバンドで、伊藤はベースでリーダーの繁樹を、高良はボーカルの五郎を、渋川はドラムスの鉄矢を、大川内はギターの亮二を演じる。楽器経験がほとんどない伊藤と高良はもちろん、経験のある渋川と大川内も、この2カ月間、それぞれに各パートを猛特訓。実際に4人は何度も顔を合わせ、練習を積み重ねてきたという。その間、4人はかなり苦労したようで、伊藤が「高校時代、少しギターをやったことがあるんですけど、ベース経験はなし。ゼロからのスタートでプロの先生についていただいてみっちり練習を積みました」と言えば、ドラム経験のある渋川も「ドラムはずっとやってたんですけど、ここまで真剣に取り組んだのは初めて。変な自分の癖というか垢がついていて、それをとるのに苦労しました」とコメント。それぞれが真剣にバンドマンになることに取り組んだと告白した。その成果は、この日の撮影シーンを見れば納得だ。全員が集まっての演奏シーンは今日が初めてとのことだったが、メンバーにぎこちなさは一切なし。マイクスタンドを激しく振りながらシャウトする高良、パンクファッションに身を包み、鋭い眼光を光らす伊藤らバンドメンバーが放つオーラは即席バンドとは思えない。
髪を短く刈り込んで挑んだ高良が「最初は人前で歌うのがすごくはずかしかった。でも、この4人で一緒に練習して、過ごすうちにそういうのは消えて。今はこの4人で何かすごいことができるんじゃないかという気さえしている」と語れば、実際にバンド活動をしている大川内も「ずっと活動してきたバンドみたい。すごく楽しい」とメンバーの信頼関係ができていると強調。渋川は「打ち上げのときでもいいんで、この会場でこのメンバーで生演奏したい」と意気込んだ。すっかりバンドになりきったメンバーに中村監督も頼もしさを感じている様子。メンバーを横に見ながら、監督は「この4人のバランスは最高。いい顔ぶれがそろいました」と満足顔で作品への自信をのぞかせた。
映画『フィッシュストーリー』は、ほかに大森南朋、森山未來、多部未華子らが出演。来年春の公開を予定している。
取材・文・撮影:水上賢治
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