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佐野瑞樹ら豪華客演陣を迎えて人気演劇ユニット*pnish*が和の世界を展開
2008年06月13日 10時30分 [演劇]
人気演劇ユニット*pnish*の「サムライモード」

“誰もが楽しく観られる舞台”を合言葉に、分かりやすくパワフルなストーリーと、ダンスや笑いをふんだんに取り入れたエンタテインメント性で人気の演劇ユニット*pnish* (パニッシュ)。その記念すべき10作目「サムライモード」が6月11日、佐野瑞樹や細見大輔(演劇集団キャラメルボックス)ら客演陣を迎え、天王洲 銀河劇場で開幕した。今回は新しい*pnish*の魅力が見える、より芝居に重点を置いた構成。スピーディーな進行はそのままに、ラストはしみじみと“義の心”を感じさせる展開となっている。

物語は架空の日本、戦国時代。羽生家に滅ぼされた伊那家の武将、サイガ(佐野大樹)とシスイ(鷲尾昇)は、身を潜めながら羽生家の領主・賢明(長谷川哲朗)を倒す機会を狙っていた。その状況を感じ取った賢明は、弟・凌明(佐野瑞樹)にサイガとシスイを討ち取ることを命じる。凌明は従者の橘(森山栄治)と共に、商家の若旦那と偽ってシスイの従者で捕虜のガラクシャ(土屋裕一)に接近する。賢明の部下・紀野(細見大輔)が目を光らせるなか、奇妙な三人組は早速サイガらを追うが……。

*pnish*のメンバーはそれぞれ、忠義によって生きる多様なサムライ像を好演。土屋は状況によって立場を変える格下の武士ながら、裏では一本筋の通ったガラクシャを骨太に表現。逆に佐野大樹は、いつも微笑を浮かべながらも戦闘では素早く行動する武将サイガを華やかに演じた。また森山は、佐野瑞樹演じる凌明に誠実に仕える古いタイプの武士・橘を体現。同時にその四角四面な態度が客席の笑いをも誘っていた。シスイ役の鷲尾昇は笑いを封印。特殊な戦闘能力をもちつつ、使命と無常感のはざまで揺れる男を淡々と演じ、舞台に奥行きを加えた。

一方の客演陣もさすがの存在感だ。凌明役の佐野瑞樹は、いつでも清涼な明るさを失わない男として立つことで品格をにじませ、物語に説得力を与えていた。また細見は低く落ち着いたセリフが耳に心地よく、深謀遠慮の家老・紀野役に意外なほどハマっている。ラストで紀野が本心をさらけ出す場面は、それまでが抑えた演技だっただけに余計に胸を衝かれた。

日本刀を使って踊るプロローグや、シリアスなシーンの合間に細かな笑いを散りばめるなど、*pnish*らしさは健在。どんでん返しにハラハラし、忘れかけられている“義の心”に想いを馳せながらも、劇場を出る頃には爽やかな後味が残った。

公演は6月15日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。その後6月20日(金)・21日(土)大阪のシアター・ドラマシティで上演される。

取材・文:佐藤さくら

チケットぴあ

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*pnish*

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