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昨年12月に惜しまれつつ退団した宝塚歌劇団花組の元トップスター、春野寿美礼(はるの すみれ)が主演をする大作ミュージカル「マルグリット」の製作発表が7月10日に都内にて行われた。出席者は春野のほか、プロダクションチームのアラン・ブーブリル、クロード=ミッシェル・シェーンベルク、ジョナサン・ケントら。
春野は宝塚歌劇団で5年もの長きにわたって主演男役を務めあげた大型男役。正統派男役らしい容姿、演技力もさることながら、何よりも歌劇団随一と謳われた歌唱力で多くの観客を魅了した。昨年12月の退団会見の場でその後の活動を明らかにしなかったため、その動向が注目されていた彼女。活動再開の理由を「とにかく歌と離れているのが辛かった。退団後、男役としてではなく私自身として歌を歌う機会が一度あり、その時に心の底から“やっぱり歌いたい”と思った」と語る。
彼女の女優第一歩となる「マルグリット」は、日本でも根強い人気を持つ「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」の作詞・作曲家、アラン・ブーブリルとクロード=ミッシェル・シェーンベルクのコンビによる新作ミュージカルで、今年5月にロンドンで開幕したばかりの作品。デュマの小説『椿姫』をベースに、舞台を第二次世界大戦中、ナチス占領下のパリに置き換え、ドイツ将校から寵愛を受けるナイトクラブの元歌姫マルグリットとピアニストの青年アルマンの激しい恋を描く。作曲は「シェルブールの雨傘」のミシェル・ルグラン。ロンドン版の演出家ジョナサン・ケントが日本版の演出も手掛ける。
会見では春野が劇中歌『THE FACE I SEE』を披露、艶やかな歌声を会場に響かせた。彼女に対しては制作陣も大きな期待を寄せているようで、「(春野さんの歌は)本当に素晴らしい」(アラン・ブーブリル)、「とても素敵な女性で、素晴らしいアーティスト。少し歌の稽古もご一緒しましたが私にとって光栄だった」(クロード=ミッシェル・シェーンベルク)と絶賛。その春野は終始緊張の面持ちながら、「今まで男役として存在していたので、(会見の場でも)今までと気持ちが違う。でも表現していきたいことはきっと変わらないと思うので、自分の表現できるマルグリットを目指して一生懸命がんばっていきたい」と意気込みを語った。
公演は、2009年2月に東京・赤坂ACTシアター、2月下旬に大阪・梅田芸術劇場メインホール、3月に東京・日生劇場にて行われる。チケットは11月中旬一般発売予定。なお、春野の相手役となるアルマン役などは後日発表になる。
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