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創立55周年を迎えた劇団四季が、創立記念日である7月14日にあざみ野の四季芸術センターにて、55周年上演ラインナップ発表を行った。注目のラインナップには、昨年のトニー賞8部門を独占したミュージカル「春のめざめ」も登場することがわかった。
「春のめざめ」は1891年にドイツの劇作家フランク・ヴェデキントが発表した戯曲を2006年にミュージカル化、19世紀ドイツを舞台に思春期の少年少女たちが直面する人間関係や性体験などをビビッドに描いたロックミュージカル。少年少女たちの内なる叫びをストレートに描く内容や、ロックステージさながらに楽曲が流れるとおもむろにキャストがマイクを取り出し感情を爆発させる様などがブロードウェイの目の肥えた観客たちに大いに受け大ヒットした作品だ。欧米の倫理観・宗教観を下敷きにしているため、日本上演にあたっては「台本をかなり日本的にアレンジ」する意向であると浅利慶太・四季代表は語る。こちらは2009年春、自由劇場にて開幕予定。
その他のラインナップは、四季が上演する人気作品のナンバーを選りすぐりショー形式で上演、“ミュージカルでもない、ドラマでもない、まったく新しいエンタテインメント”として人気を博す「ソング&ダンス」の最新作「劇団四季ソング&ダンス〜55ステップス〜」を2008年10月に四季劇場[秋]にて上演予定。また、2008年9月には自由劇場でジロドゥの「トロイ戦争は起こらないだろう」を23年ぶりに、2009年1月には自由劇場で四季の旗揚げ作品であるアヌイの「アルデールまたは聖女」を25年ぶりに上演予定。もともとフランスの劇作家、ジロドゥとアヌイの作品の上演を目指して結成された四季の原点ともいうべき2作品の上演にも注目したい。その他「ブラックコメディ」「アンドロマック」の上演も予定している。
また浅利代表は『こころの劇場』と名づけたプロジェクトに力を入れることを発表。これは演劇を通し“生命の大切さ”“人を思いやる心”“信じあう喜び”などを子供たちの心に語り掛けたいという意図で、児童無料招待を各地で行う事業。昨年は25万人の児童をすでに無料招待し、今年は40万人を招待する。そして近い将来には現在3000回という劇団の年間公演数を4000回にし、そのうち約1000回をこの『こころの劇場』プロジェクトにあてたいと語った。
なおこの日は、通常全国各地で公演を行っている俳優陣も一堂に会し、第一線で活躍する面々が四季のミュージカル作品をメドレー形式で披露。「ライオンキング」「夢から醒めた夢」「オペラ座の怪人」「キャッツ」「エビータ」「アイーダ」「美女と野獣」「ウェストサイド物語」「コーラスライン」の人気ナンバーを歌い継いだ。55年で培った劇団四季のレパートリーの広さを見せ付けた、豪華なメドレーだった。
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