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「ぴあフィルムフェスティバル」グランプリは妻の出産シーンを取り入れた衝撃作に決定
2008年07月25日 20時19分 [映画祭]
最終審査員の佐藤純彌、森本千絵、石井聰亙、孫家那(上段、左から) 下段左から4人目がグランプリの市井昌秀監督

7月19日(土)から開催されている第30回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)。本映画祭の目玉ともいえる、日本最大の自主製作映画コンペティション『PFFアワード』のグランプリ作品が、7月25日、PFF表彰式にて発表された。

今回、全応募作品601本から選ばれた入選作品は15本。この中からグランプリを受賞したのは、市井昌秀監督による『無防備』。最終審査員を務めた香取慎吾は、本作に対し、「衝撃的な出産シーンがあるけれども、それがあるからグランプリというわけではない。僕の中では、主役の彼女が最後に微笑んだときに、よかった、と思えた」と、最初から本作をグランプリに押していたことを告白。本作では、工場で作られる部品のチェック作業をする女性が、臨月の女性と出会ったことによる心のざわめきが描かれ、また、香取が述べたように出産シーンも映し出される。市井監督は、「妻が妊娠したことがこの映画のきっかけ。賛同してくれた妻に感謝しています。もちろん、生まれてきた子供にも感謝。早く熱を冷まして、次に向かって頑張りたい」と新作への意欲を見せていた。

審査員による総評では、今回のグランプリは、最終審査員5名が全員違う作品をグランプリ候補にするという波乱万丈の審査会となったことが明らかに。3時間半、汗を流しながらの審査会となったそう。そんな熱い審査を経た5人の審査員はそれぞれ、「ここに参加させてもらって嬉しい。参加者、関係者の皆様に感謝しています」(香取)、「撮らなくてはいけないものを撮っている。力のある作品を15本観て、自分が映画を好きだということを確信した」(孫家那)、「観終えた後に飲まずにはいられないほど肉体的な作品たち。商業的な、すぐに笑わせたりしなくてはいけないものには無い何かがあり、自分自身の仕事を見直したくなった」(森本千絵)、「質の高さに驚いた。が、力のある一方で欠点ももちろんある。自分の作品を大切にするあまり、小さな宇宙に閉じこもっている。脚本の弱さ、構成力の弱さ、録音をないがしろにしている作品もあるが、選ばれた作品は、それらの欠点を覆う強さがある。もっと強い映画を作ってください」(石井聰亙)、「お金をとって観てもらうには、まだまだ努力が必要。そのために、何を学ばなければいけないのかを考えてほしい」(佐藤純彌)と、これからの日本映画界を背負う監督たちへの熱いメッセージを送り、今年のぴあフィルムフェスティバルは締めくくられた。

受賞結果は下記のとおり:
グランプリ:『無防備』市井昌秀監督
準グランプリ:『マイム マイム』岨手由貴子監督
審査員特別賞:『かざあな』内田伸輝監督、『GHOST OF YESTERDAY』松野泉監督、『症例X』吉田光希監督
企画賞:『GHOST OF YESTERDAY』
技術賞:『無防備』
エンタテインメント賞:『マイム マイム』
Gyao賞:『無防備』
観客賞:『蝉顔』:野田賢一監督、角田裕秋監督

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