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ブロードウェイ・ミュージカル「スウィング!」が、2002年の初演以来、待望の再来日。8月12日、東京・渋谷Bunkamuraオーチャードホールにて、その熱狂の幕を開けた。多くの著名人も駆け付けた、この公演初日。傑作ミュージカルの再演を待ち望んでいたファンの熱気により、客席は開演前から異様な盛り上がりを見せていた。
ミュージカルと言えばストーリー重視の作品が多い中、「スウィング!」はそれとは一線を画す。ダンスに歌、そしてバンドの生演奏が、この「スウィング!」という舞台のすべてと言っても過言ではないからだ。
まず第一がダンス。超絶なダンステクニックを披露するのは、この日本公演にのみ選出された、トップ中のトップダンサーばかり。アクロバティックな要素をふんだんに取り入れた、パワフルかつ、スピーディなスウィング・ダンスは、圧倒的な迫力をもって、観る者すべてを魅了していく。
第二は歌。時に軽快に、時に情熱的に、劇場中に響き渡る歌声。1930〜1940年代を中心に作られた、スウィング・ジャズ不朽のヒットナンバーが続く。そして全部で40曲近いナンバーのフィナーレを飾るのが、「シング・シング・シング」と「スウィングしなけりゃ意味ないね」の2曲。会場全体がまるでこれらの曲のタイトルのように、歌を口ずさみ、体を動かす。“とにかく楽しい!”、そんなエンタテインメントのラストとして、これ以上ふさわしいものはないかもしれない。
そして第三は、バンドによる生演奏。渋いジャズバンドマンたちの奏でる力強い音色が、「スウィング!」独特の盛り上がりを生み出していく。また時折見せる、ダンサーとの絡みにも注目だ。
終演後には、興奮冷めやらぬゲストたちの声が多数寄せられた。女優の田丸麻紀「音楽やダンスはもちろん、衣装もすごくかわいくって! いろんな意味で楽しませてもらいました」と、女性らしい視点でのコメントを残した。ママとしても奮闘中の新山千春は、「すごいパワーをもらいました。ハッピーチャージですね!」と、絶大な「スウィング!」効果のほどを語った。ほかにダンサーで振付師の真島茂樹や、酒井美紀、永井大らも観劇。その誰もが、ハイレベルなパフォーマンスに、満ち足りた表情を見せていた。
ブロードウェイ・ミュージカル「スウィング!」東京公演は、8月31日(日)まで上演。その後、9月5日(金)から7日(日)まで愛知県芸術劇場 大ホール、9月11日(木)から15日(月・祝)まで大阪厚生年金会館 ウェルシティ大阪 大ホールにて上演される。
取材・文:野上瑠美子
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