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死んだ人に死に化粧を施し、柩に納める“納棺師”を本木雅弘が、彼を支える妻を広末涼子が演じた話題作『おくりびと』。本作の完成披露試写会が、撮影地である山形・庄内にて開催され、本木雅弘、広末涼子のほか、初の映画脚本を手掛けた小山薫堂、滝田洋二郎監督が登壇、舞台あいさつと記者会見が行われた。
本作は、ほとんどのシーンが山形県の酒田、庄内地区にて撮影され、4人ともこの土地の魅力に取り付かれた様子。本木が、「庄内平野の風景をお借りして、映画はフィクションですが、実際に映像として切り取られた風景は自分自身の思い出と共に、本当にそのときそこにしか存在しない光と時間というのが納められたドキュメンタリーのように思える」と語れば、監督は「初めて映画に入ったのは一昨年の冬で、その年は雪が少なくいろいろな町を回ったのですが、大自然であるといか、良き古さとか、消えてゆくもののあたたかさとか、納棺の世界にはぴったり」、広末も「四国の高知県出身なんですけど、同じ田舎の香りや空の広さだったり、大地を感じられるというのが、すごくほっとしました。広大で地線が美しくって、そこに音楽がのっていて、とても美しい映画に出来上がった」と山形の美しさを絶賛。本作に関わるまで、山形に興味がなかったという小山も「シナリオハンティングで初めて山形に3年前に来て、それから、急に山形づいてしまいまして、最近ではひと月に一回くらいのペースで山形にきております」と語った。
本作は、広大な自然を舞台に、遺体を柩に納めるという世に知られていない職業と、その職業を通して人間の“死”を描いている。納棺を劇中で行った本木は、「自分の子供の立会い出産をした時の空気と似た感じ」と言い、「もしこの仕事(俳優)をやめたら納棺師になってもいいかな」とこの職業に惹かれた様子。“死”そして“納棺”という、あまり表に表れない、一見地味なテーマを描いた作品ではあるが、全編を通して伝わるのは、“納棺”は亡くなった人への感謝の思いの表れと次の世界への送り出しで、“死”があるからこそ、人は人を大切に思いやることができる、ということ。「何かに導かれるように撮影した」と語る監督の力作を、ぜひ劇場で堪能してほしい。
『おくりびと』
9月13日(土)全国ロードショー
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