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日仏交流150周年を記念した特集上映「フランス映画の秘宝」が9月5日(金)に開幕。7日には今回の上映作品を選定したシネマテーク・フランセーズ館長のセルジュ・トゥビアナ氏と、映画評論家の蓮實重彦氏、そして映画監督のジャック・ドワイヨン氏と青山真治氏が登壇し、座談会が開催された。
座談会はまず、トゥビアナ氏が「映画が成長すればするほど“映画の記憶”は消え、DVDやテレビなど映画に対するアクセスが増えるほど、映画は隠された芸術になりつつある」と問題提起を行った上で、「DVDはあってもフィルム上映にアクセスするのは難しい状況ですが、映画史の中には隠された秘宝が多く存在します。若い観客たちとこの秘宝を見つけ出す歓喜の瞬間を分かち合いたい」と今回の特集上映を行う意義と喜びについて語った。
その後、最新作『誰でもかまわない』が本特集で上映されるドワイヨン監督と、フランスで最新作の撮影を行ったばかりという青山氏が登壇。青山氏はドワイヨン監督の作品について「私が大学生の頃、ドワイヨン監督をはじめとするフランスの映画作家たちは模範となるような存在でした。最新作を観て『ドワイヨンについて来てよかった』という気持ちです」と最新作に大きな賛辞を送った一方、ドワイヨン監督は「他国でも同様だと思いますが、フランスでも映画はテレビ局の所有物になってしまいました。どのテレビ局も21時に放映できるような娯楽映画を望みます」と映画作家が新作を製作することの困難について語った。
自身を“マージナル(周辺・境界線上に存在している)作家”と語るドワイヨン監督にトゥビアナ氏が「エリック・ロメールや、ロベール・ブレッソン、そしてジャック・ドワイヨンらマージナルな作家たちの特徴は、古びない、耐久性のある映画を作っていることです。私たちは彼らの映画を伝えていかなければなりません。今回13本の映画を日本に持ってこられたことを大変うれしく思います」と語り、座談会を締めると、会場から大きな拍手が起こっていた。
今回開催される「フランス映画の秘宝」はフランス映画の日本未公開作13本を、今回の上映のために輸入し、日本語字幕をつけて上映する貴重な特集上映。今週末12日(金)より後期日程が開催され、全13作品のフランス映画の“秘宝”を堪能できる。
■「フランス映画の秘宝」
2008年9月12日(金)から15日(月・祝)まで
東京・有楽町朝日ホールにて開催
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