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蜷川幸雄演出の歌舞伎「NINAGAWA 十二夜」がロンドンへ
2008年09月17日 17時52分 [歌舞伎・古典芸能]
歌舞伎「NINAGAWA 十二夜」記者会見

2005年歌舞伎座にて初演、2007年には再演もされた蜷川幸雄演出の歌舞伎「NINAGAWA 十二夜」が2009年3月、ロンドンで上演されることが決定し、9月16日、都内にて記者会見が行われた。

シェイクスピア作品の歌舞伎化という話題性と、主役の双子の兄妹を早替わりで演じた尾上菊之助の美しさ、また軽妙な演技で舞台を締めた尾上菊五郎の存在感、何よりもケレン味溢れる展開とロマンチックなストーリーが蜷川作品らしい壮大な演出と溶け合ったことで大好評を博した作品だ。その作品が、シェイクスピアの本場、ロンドンに乗り込む。蜷川が手掛けるシェイクスピア作品は「夏の夜の夢」や「リア王」など今までに幾度もロンドンの地で上演されているが、歌舞伎版シェイクスピアは初お目見えだ。「シェイクスピアの作品ですから、初演の時からロンドンにいけたらなあと思っていました」(蜷川)、「僕もロンドンでやりたいと思っていましたが正直なところ実現するとは思わなかった。蜷川先生や父のもとに集まってくださった先輩俳優のみなさん、お客様に「十二夜」が育てられました」(菊之助)と念願が叶った形だ。

「3年前は(歌舞伎の初演出ということで)まるで試験を受けるような気持ちだった。なんとか受かったかなと思ってほっとしていたら、またロンドンで追試があるような思い」と語るのは蜷川。「でもぜひ(ロンドンの方に)観ていただきたい。歌舞伎は多くの場合“PLAY(演劇)”として観ていただけないが、(異国の伝統芸能というだけでなく)きちっとPLAYとして評価してもらいたい。シェイクスピア時代の大胆さは正直、今のイギリス演劇から失せている。こういうある種の喜劇性とケレン、演劇的活力に満ちた部分というのは我々の方がはるかに持っている。ロンドンの演劇界にも新しい刺激を与えたいし、国際交流も含め優れた成果をあげたい」と意欲満々だ。その蜷川から「でもそのほとんどは菊之助君が担うべきこと(笑)。よろしくね」と言われた菊之助は苦笑を浮かべながらも、「再演するたびに作品が練れて、パワーアップしていった。ロンドンに行くからには歌舞伎の美しさ、魅力を必ず伝えるべく努力していきます」とこちらも意気込みをみせていた。菊之助は双子の兄・斯波主膳之助と妹・琵琶姫、また琵琶姫が男装した獅子丸と実に3役を演じ分ける。

一方、「ロンドンっ子に江戸っ子の菊五郎の芸風がわかるかな」「(禁煙法のため至るところで)タバコはだめだっていうし、私みたいにタバコ吸う人間には何の楽しみもないよ」などと作中の道化的役柄のように、天邪鬼的発言を連発し会場を沸かしていたのは菊五郎。もちろんその裏にあるのは余裕で、最終的には「ロンドンだろうと南極だろうとやる空間があれば演じるのが役者の使命。一生懸命やってまいります」と自信をみなぎらせていた。

公演は2009年3月24日(火)から28日(土)まで、ロンドン、バービカン・シアターにて。その後、6月に東京・新橋演舞場、7月に大阪松竹座にて上演される。

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