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日本が世界に誇るゲーム・コンテンツ、その現状と抱える問題とは
2008年10月30日 10時00分 [講演会・トークショー]
「ジャパンコンテンツの最新戦略」シンポジウムの様子

アニメ、CG、ゲームなど各分野におけるクリエイターの発掘とコンテンツ市場の活性化を掲げた「東京コンテンツマーケット2008」内の企画として、シンポジウム「ジャパンコンテンツの最新戦略」が10月28日、都内にて開催された。エイベックス・グループ・ホールディングス、国際戦略室長兼知財戦略室長の谷口元氏にホリプロ取締役副会長の堀一貴氏、カプコン開発統括本部長兼オンライン事業統括およびダレット代表取締役社長を務める稲船敬二氏といった各業界のトップランナー3人をパネリストに迎え、日本のコンテンツ産業に対する現状とその展望が語られた。

映画や音楽をはじめとする国内のメジャー・コンテンツにとって、海外への輸出や、ボーダレスな展開は、今後の大きな指標とされている。そんな中、ゲーム・コンテンツは、2006年度の段階で輸入額30億円に対し、輸出額は2327億円と、圧倒的な量を海外に発信。一見、輸出モデルとしてすでに大成功しているように見えるのだが、その現状に稲船氏は諸手を挙げて喜べないという。その真意は何だろうか。

例えば、海外のユーザーは日本のゲームも積極的にプレイするのに対し、日本のユーザーはあくまで日本産のゲームを好み、海外産を拒む傾向がある。前出のデータはそれが顕著に表れたものであって、輸出だけが突出していても、それだけ日本のユーザーの幅は狭まり、強いては業界全体の勢いも失われる恐れがあるということだ。稲船氏といえば「ロックマン」シリーズを手掛けたことで知られる名クリエイター。だからこそ、クリエイターの意識についても「まだまだゲームにしか興味のないクリエイターが多い。“ゲーム”をひとくくりにするとビジネスの幅が狭まるし、クリエイターがゲームを“コンテンツ”として意識して製作すれば、まだまだ想像できない広がり方があると思う」と苦言を呈す。

そして話題は日本国内でのゲーム・クリエイターの評価についても言及。欧米では優れたクリエイターがコンテンツごとに格付けされることなく人気を得ているのに対し、日本ではまだ一部のファンにしか認知されていない存在だ。稲船氏は「いくら海外でスゴイといわれても、日本では身近な人に褒めてもらわないとクリエイターのやる気はなくなり、閉鎖的にもなっていく」と指摘する。

クリエイターのモチベーションを保ち、ドメスティックな指向を防ぐためにも、ユーザーやメディアが柔軟に彼らを評価しなければならない。それがこれからのゲーム業界、ひいては日本のコンテンツのグローバル化を支える第一の材料なのかもしれない。

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