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世界最高峰と呼ばれているベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が今月23日(日・祝)より来日公演を行う。チケットは高額にもかかわらずほとんどの会場で完売しており、改めて人気の高さを証明しているが、今回の来日とほぼ同時期にベルリン・フィルにまつわる映画が続けて上映される。
1日に渋谷ユーロスペースで初日を迎え、現在公開中の『帝国オーケストラ』は、ベルリン・フィルがナチス政権下で過ごした日々を当時の団員の証言や、記録映像を用いて描くドキュメンタリー作品。公開初日に舞台あいさつを行ったエンリケ・サンチェス=ランチ監督は「オーケストラの中にはナチの信奉者も、政治的にノンポリな人も、ユダヤの人もいました。本作を観て自分がこの時代にいたら、と想像していただければ」とコメント。作品には前世紀を代表する指揮者のひとり、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの映像や、空襲によって破壊される前の旧フィル・ハーモニーの記録映像も使用されており、音楽ファンにとって貴重な作品となっている。
続いて今週末8日(土)からは、新宿・テアトルタイムズスクエアで特集上映「カラヤン フィルム・コンサート」が開催される。本特集は名指揮者として名高いヘルベルト・フォン・カラヤンが指揮した歌劇やコンサートの映像を一挙に上映するもの。上映作品の中には彼が芸術監督を務めたベルリン・フィルの演奏も含まれている。都内最大級のスクリーンと音響設備で知られる劇場での上映だけに、多くの映画ファン・音楽ファンを魅了する催しになりそうだ。
その翌週の15日(土)からは、今回来日する指揮者サイモン・ラトルと楽団を追った『ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて』が公開となる。本作は、2005年に彼らが行ったアジア・ツアーに密着したもので、演奏の様子はもちろん、団員たちが音楽への想いを語ったインタビューなど多角的な視点でベルリン・フィルの魅力に迫る作品。なかでも注目なのは緊張感あふれるリハーサル風景。世界から選りすぐられた演奏家たちが最高の演奏を求めて試行錯誤を重ねていく場面は音楽ファンならずとも必見といえるだろう。
1882年の設立以来、数々の名演を重ねてきたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。来日公演への来場を予定している方も、高額のチケットに手が出せなかったという方もぜひ、この機会に映画館でベルリン・フィルの歴史と魅力にふれてみてはどうだろうか。
『帝国オーケストラ』
渋谷ユーロスペースにて公開中
「カラヤン フィルム・コンサート」
11月8日(土)よりテアトルタイムズスクエア(東京・新宿)にて開催
『ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて』
11月15日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開
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