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日本初上映! ブラジル映画史の重要作『マクナイーマ』トークショー【東京フィルメックス】
2008年11月25日 18時00分 [映画祭]
ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ監督の娘であるマリア・デ・アンドラーデ氏

本年度の東京フィルメックスの目玉プログラムのひとつ、「ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ監督特集〜ブラジル映画の奇跡〜」。この特集は日本からのブラジル移民100周年を記念して企画されたもので、今まで日本ではほとんど知られていなかったブラジルの鬼才ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ監督の作品5本を紹介するものだ。映画祭初日の22日、代表作『マクナイーマ』の上映に合わせ、ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ監督の子女であるマリア・デ・アンドラーデ氏と駐日ブラジル大使館公使ジョアォン・バチスタ・ラナリ・ボ氏による舞台あいさつとトークショーが行われた。

ブラジルでは、1960年代にヌーヴェルヴァーグなどに影響された“シネマ・ノーヴォ”という映画運動が起こり、アンドラーデ監督もその中で活躍した。舞台あいさつでは、マリア・デ・アンドラーデ氏が「『マクナイーマ』はブラジル映画の中でも象徴的な作品であり、アンドラーデ監督の生涯の中でも最も重要な作品。ブラジル文化を独自の目線で捉え、ブラジル文化の価値の再発見を映画で表現しています。この作品を日本で初めて紹介できることを光栄に思います」と、その喜びを表現していた。

上映後のトークショーでは、1969年に制作された本作についてジョアォン・バチスタ・ラナリ・ボ氏が「本作はブラジル映画の伝統的な特徴であるコメディーを盛り込んだ作品。ブラジルで大ヒットし、パリでは3年ものロングラン上映をされています」と解説。また、1960年代当時ブラジルは軍事政権に統治されていたという社会的状況と作品の関連が語られ、「製作された時代は軍事政権の真っただ中にあり、そういったブラジルの現代史が映画の中に盛り込まれ、反映されています」とジョアォン・バチスタ・ラナリ・ボ氏が話せば、マリア・デ・アンドラーデ氏は、検閲によって作中のシーンをカットするように指示された部分もあると明かしていた。

今回上映されたのは、デジタル修復を施された完全版だが、マリア・デ・アンドラーデ氏は「ある作品では最後の1シーンを残し、すべてカットという検閲を受けました」と、作品と監督にまつわる秘話を語っていた。

■第9回東京フィルメックス
11月30日(日)まで有楽町朝日ホールほかにて開催中

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