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東京国立近代美術館フィルムセンターで東京フィルメックスの特集上映として開催されている「蔵原惟繕監督特集〜狂熱の季節〜」で、蔵原監督作品に多く出演し演技派女優として活躍した浅丘ルリ子がトークショーを行った。
本特集ではニュープリント10本を含む蔵原監督の日活時代の作品群12本を上映。本映画祭初の試みとして、すべての上映で英語字幕がつけられているという貴重な特集で、会場にはこの機会を見逃すまいという外国人観客の姿も見うけられた。
監督が精力的に活動していた時期を共に過ごした浅丘の登場に、司会を務めた本映画祭の林ディレクターも「いらしていただけて本当に夢のようなこと」と、その感激を表現。代表作のひとつである『憎いあンちくしょう』の上映後に会場に現れた浅丘は、作品について「この作品だけすごく残念なのは、(当時は)まだ本当に自分も未完成でしたし、芝居もいろんなことも完全ではまったくありません。(当時の)私の生活は撮影所と家とのただ往復という忙しさで、外の世界は本当に知りませんでした。できたらもう一度、30歳くらいのときにやれたらと思う作品です」と作品を振り返りながら、「監督は本当に普通とは違う感性をお持ちでした。とても観念的なことを、芝居をつけるときに仰るんです。とにかくすごいセンスのいい方でした。次々に新しいものにチャレンジなさっていて、ダンディーで、スタッフを引き連れて歩いている姿がとても素敵で、“なんて素敵なんだろう”と子供心に恋心を抱いたことを覚えております」と、監督との思い出を語った。
また、『憎いあンちくしょう』の撮影中、作中の高級車・ジャガーを運転する場面で「ガソリンスタンドにはぶつけるわ、カメラマンが(レンズを)覗いているところにぶつけてカメラマンの目を青アザにしてしまったりとか、本当に思い出がいっぱい」と話し、自身の出演作100本記念として制作された『執炎』では、相手役のキャスティングは当初伊丹十三(当時は一三)氏ではなく渡哲也氏に決まっていたことなど、貴重なエピソードの数々を披露。
多くの傑作に出演している大女優の貴重なトークイベントに、来場者たちからは大きな拍手が贈られていた。
■東京フィルメックス
11月30日(日)まで有楽町朝日ホールほかにて開催中
■蔵原惟繕監督特集〜熱狂の季節〜
東京国立近代美術館フィルムセンター大ホールにて開催中
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