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『NOWHERE〜ノーウェアー』や『デュエリスト』などの作品で知られる韓国人監督イ・ミョンセが前作に続いてカン・ドンウォンを主演に迎えた『M(エム)』が、20日(土)より公開される。今秋に開催された特集上映で紹介され、人気を博した最新作の一般公開を前にミョンセ監督に話を聞いた。
フランクフルト映画祭で監督の特集上映が行われたほか、トロント映画祭や、南カリフォルニア大学でも上映会が行われるなど、世界中にファンを増やしつつあるミョンセ監督はこの状況について「映画という媒体の性格そのものがすごくグローバルだからでしょう。言葉というものを離れて“映像”という言語でコミュニケーションできるのが映画ですから」と分析。本作でも鏡を巧みに駆使した画面設計や、大胆な美術デザインなど、映画ファンならずとも息をのむビジュアルに目を奪われるが、それらはすべて綿密な計画に基づいて撮影されているものだと言う。「プロダクションデザインの段階から緻密に考えて撮影に臨みます。現場で即興的に思いつくこともありますが、事前に準備することが多いですね」。
しかし、生身の俳優の演技は事前に準備し、コントロールすることはできない。そう言うと、ミョンセ監督は笑顔でうなずき「そうですね。演技指導は人ごとに違いますからね。でも、カン・ドンウォンさんの場合はとても呼吸が合うので、撮影現場でもリズムをカウントするだけで通じてしまうんです」と語る。以前より「同じ遺伝子を持っている気がする」とコメントするほど、彼に絶大な信頼を寄せているミョンセ監督。そこでカン・ドンウォンを再起用した理由について改めて訪ねたところ「私の考える演出家の務めは“俳優をアップグレードすること”だと思っています」と前置きし、「カン・ドンウォンさんの場合も素質を持っているのに“顔がいい”とか“スター性がある”ということだけで起用されている。私はそうではなくて、彼の素質を開花させたいと思いました」と説明。“信頼”以上に“俳優としての進化”を求めるミョンセ監督の想いにカン・ドンウォンがどのように応えているかも本作の見どころのひとつだ。
ちなみにミョンセ監督の次回作は日本が舞台になるという。「宮本武蔵を題材にした作品です。現在、シノプスが50ページほど完成している段階で、日本で撮影できることになれば非常に嬉しいですね」とのこと。その前に世界中で高い評価を受けているビジュアリスト、イ・ミョンセ監督と“カメレオン俳優”の異名を持つカン・ドンウォンがタッグを組んだミステリアスなラブ・ストーリー『M(エム)』を大スクリーンで堪能してほしい。
『M(エム)』
12月20日(土)より公開
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