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崇高な使命を持ったボーイバンド、日本初上陸!
2009年02月12日 16時03分 [ミュージカル・ショー]
「ALTAR BOYZ」
「ALTAR BOYZ」

2005年のベスト・オフ ブロードウェイ賞を受賞したミュージカル「ALTAR BOYZ」の日本版が2月10日、東京・新宿FACEにて開幕した。

アルターボーイとはキリスト教のミサの侍者のこと。神に仕えるその少年たちが迷える人々の魂を救うため、歌とダンスで神の愛を説こうと、なんと5人組ボーイバンドを結成する。それが“アルターボーイズ”だ。舞台は彼らのツアーファイナルである東京公演、舞台上には大きな光る十字架。教会を思わせる鐘の音のあと、キャッチーな音楽が流れるステージに登場した5人はアイドルそのもの。歌い、踊り、ポーズを決める。彼らは舞台上に設置された“ソウルセンサー DX12”なる計測器に表示された、会場内の“悩める魂”の数をゼロにせんと、大盛り上がりの観客を前に次々とパフォーマンスを繰り出していく。

NYでは出演者たちがアイドル的人気を博すまでになったが、日本版キャストもなかなかのハマリようだ。リーダー的存在のマシューには東山義久。メンバーをまとめる役割を担うと同時に、身体の線の美しいダンスで観客を魅了する。スペイン語訛りという設定のフアンは植木豪が関西弁で飄々と演じる。ブレイクダンスの世界大会で優勝経験もある植木はアクロバティックなダンスを次々と見せ客席を沸かせてもいた。お調子者のルークは田中 ロウマ。人懐っこい笑顔と力強い歌が良い。乙女キャラのマークは中河内雅貴。複雑な役どころを自分のものにし、時に笑いもとりながらキュートに演じる。そしてユダヤ人であるアブラハムには良知真次。疎外感を秘めた冷静さを常に持つ彼が物語終盤のキーマンになる。全員歌良しダンス良し顔良し、さらにアイドル顔負けにキャラクターがたっている。

事前に観客から集めた懺悔カードを読み上げるなど、ライブ感満載のパフォーマンスも挟みながら熱狂のコンサートは進み、とんとん拍子でソウルセンサーの数値も減っていくのだが、次第にメンバー内の事情や葛藤、彼ら自身の“迷い”が浮かび上がってきて……。NY発の作品らしくマイノリティ問題などが盛り込まれつつも、繰り広げられるのは、ぶつかり合い、悩み、お互いを認め合う、万国共通の少年たちの青春の1ページ。宗教色は背景程度にとどめ、キャスト5人の魅力に注力した玉野和紀の演出も日本人には解り易く、大成功だ。ロックからヒップホップ、ラブ・バラードと多彩な楽曲も楽しい。

観客はアルターボーイズのファンという設定。つまり会場全体を仮想空間に仕立て上げているわけだが、初日の観客はその設定に戸惑うことなく冒頭からノリノリで、黄色い声援を飛ばす。このままCDデビューをしてもおかしくない、カッコよくてセクシーでキュートな男子5人。公演を重ねるたびにファンが増えそうな予感がした。

公演は2月22日(日)まで新宿FACEにて。その後2月24日(火)に愛知・中京大学文化市民会館 プルニエホール、2月26日(木)大阪厚生年金会館 ウェルシティ大阪 芸術ホールにて行われる。

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