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第81回アカデミー賞は『スラムドッグ$ミリオネア』が作品賞に輝き、監督賞も本作を手がけたイギリス人監督ダニー・ボイルが受賞した。
『スラムドッグ$ミリオネア』は大金を得るためにクイズに挑戦するTV番組「クイズ・ミリオネア」に出演し最後まで勝ち残った少年を通じて、インドのスラム街で生き延びる現実を描いた作品。これまでにゴールデングローブ賞、ナショナル・ボード・オブ・レビューなど数々の映画賞に輝き、本年度のオスカー最有力作品といわれてきた本作だが予想通り、作品賞受賞の快挙を成し遂げた。
先日、オスカー授賞式直前に日本を訪れたダニー・ボイル監督は記者会見の席で、本作の公開までの経緯について「この映画は編集中に製作会社が閉鎖になり、アメリカではDVD発売のみになるだろうと思ったが、フォックス・サーチライトという会社が、お金もほとんど介在しないなかで手を差し伸べてくれて劇場公開にこぎつけた。これも“運命”だろうね」と語っている。
フォックス・サーチライトは20世紀フォックスの子会社で、これまでに『リトル・ミス・サンシャイン』や『サイドウェイ』など、製作規模は小さいが、観客から高い評価を集めた作品を多く配給している。昨年、アカデミー脚本賞を受賞し話題になった『JUNO/ジュノ』もフォックス・サーチライトの作品だ。大手会社の超大作や、オスカー狙いの勝負作が多いなか、劇場公開さえ危ぶまれていた本作がオスカーを受賞したことは、ボイル監督の言葉を借りるならばまさに“運命”といえるだろう。
また、本作が作品賞、監督賞だけでなく、脚色、撮影、編集、録音、作曲、歌曲の8部門を獲得したことも見逃せない。昨年の『ノーカントリー』や、一昨年の『ディパーテッド』が4部門の受賞に留まったことを考えると、今年のオスカーは『スラムドッグ$ミリオネア』一色だったと考えてよいだろう。この勢いに乗ってアメリカでの『スラムドッグ…』の興行成績は再びランクを上げており、“大ヒット”の目安となる興収1億ドルを突破する勢いだ。ちなみに本作の日本公開は4月。インドを舞台にした“小さな映画”が、日本でどこまで観客を集めることができるのか注目したいところだ。
■第81回アカデミー賞受賞
【作品賞】『スラムドッグ$ミリオネア』
【監督賞】ダニー・ボイル『スラムドッグ$ミリオネア』
4月、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
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