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第81回アカデミー賞で見事、外国語映画賞を受賞した『おくりびと』(英語タイトルは『Departures』)の滝田洋二郎監督と主演の本木雅弘が2月28日、都内で行われた会見に出席し、受賞の喜びを語った。
2月26日にひと足早く帰国していた滝田監督の「本木さんと一緒に会見に出たい」という意向で実現した今回の凱旋会見。着席したふたりの間には、まぶしく輝いたオスカー像が置かれた。滝田監督は「奇跡の大逆転で受賞できました。(授賞式で)『Departures』と読み上げられた瞬間は、本当に僕らの作品かどうか分からず、本木さんと顔を見合わせて確認したほどの驚きでした。壇上では、前の方に座っていたブラッド・ピットと目が合うし、プレゼンターが女性だったのでハグすべきかどうか迷ったりで…。よく覚えていません(笑)」と受賞が決まった瞬間の気持ちを話した。
一方、15年間にわたって同作の企画を温めてきたという本木は、「扱う題材の重さなどから、製作過程でさまざまな問題が発生しました。そのため、一度は暗礁に乗り上げた作品でしたが、監督が『もっと作品と自由に向き合おう』とおっしゃってくれて、完成までたどりつくことができました」と感慨深げにコメント。また、受賞した理由について聞かれると、「外国語映画賞にノミネートされた作品はテロや暴力など、どれもこの時代を生きる人間として共感できるものばかりでした。その中でも、『おくりびと』が描いた“死”というテーマは、世界中の人々が個人レベルで共感できるものだったと思います。あちらでは“personal”という単語で表現されていましたが、その“personal”の共感を得た“死”の中に、柔らかい救いと温かい光が見えてくる。それが新鮮に映ったのではないでしょうか」と冷静に分析した。
会見では笑顔を交えつつ、記者からの質問に一つ一つ丁寧に答えたふたりだったが、本木は“興奮冷めやらぬ”といった一面も見せ、「これ、受賞した時よりも輝きが増していますね。誰か磨いたりしたのかな?」と満面の笑みを見せながらオスカー像をなでていた。
2月28日から公開26週目に入った同作は、丸の内ピカデリーほか全国188スクリーンでロングラン上映中。アメリカのほか、韓国、ギリシャ、ブラジル、フランスなど世界38か国での公開も決定している。
取材・文・撮影:大小田真
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