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今年で19回目を迎えた「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2009」のクロージングセレモニーが映画祭4日目の1日に行われ、オフシアター・コンペティション部門のグランプリが発表された。
昨年、グランプリを受賞した『大地を叩く女』の井上都紀監督が、その副賞である次回作制作支援金(200万円)をもとに新作『不惑のアダージョ』を制作し、今年の映画祭で上映されるなど、新人監督発掘の新たな場として、重量な役割を担っているコンペだ。
今年の応募総数は302本。そのうちの10本が上映され、栄えあるグランプリに輝いたのは入江悠(いりえゆう)監督の『SR サイタマノラッパー』。彼が初めて自分の映画『OBSESSION オブセッション』を観客の前で上映したのが2003年の同部門だったということもあり、今回は思い出の地での受賞となった。ただ、2004年に出品した『SEVEN DRIVES』に関しては、「審査員にボロクソに言われた」という苦い経験もあったそうで、今回は「期待せずに参加したので予想外だった」と話す。そして、「映画祭の開催中は自分の作品の上映をこっそり見に行き、お客さんの反応を見て泣いてしまいました。自分に嘘をつかずに、自分に正直な映画をひたすら作っていきたい」とこれからの抱負を語った。入江監督にも昨年同様に副賞が贈られ、2010年の本映画祭で新作を発表することになる。「すでに構想はある」というこの新人監督が、どんな作品を創り出してくれるのか今から楽しみだ。
また、審査員特別賞は大畑創監督の『大拳銃』、北海道知事賞はチェ・ウィアン監督の『夜のゲーム』が受賞。フェスティバルディレクター澤田直矢氏は「復活2年目ですが、“継続”というのは永遠の課題です」、審査員長の高橋伴明監督は「青春映画としての上質なクオリティ、予定調和になっていないことがグランプリ受賞の大きな理由です。何よりも、次回作を観たい監督だった」とコメントした。今年の総動員数は5日間で10,593人。真冬の夕張を華やかに盛り上げた。
取材・文・撮影/新谷里映
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