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演劇集団キャラメルボックスの人気作『嵐になるまで待って』が、ソニーが手がける“Livespire(ライブスパイア)”として映画館に登場。新宿ピカデリーに引き続き、丸の内TOEI 2での上映スタートを記念して、3月7日に初日舞台挨拶が行われた。Livespireとは、ソニーが取り組むデジタルライブコンテンツ製作、配給サービス。これまでに3作の舞台・ミュージカルを手がけ、満を持しての第4弾として本作が登場することとなった。
声優志望のユーリ(渡邊安理)は、アニメのオーディションに見事合格。その顔合わせの席には、人気俳優・高杉(石原善暢)と作曲家の波多野(細見大輔)、波多野の姉でろう者の雪絵(温井摩耶)がいた。とあることから言い争いを始めた高杉と波多野。興奮した高杉が雪絵に詰め寄った瞬間、ユーリには高杉に向けられた波多野の「死んでしまえ」という“もう一つの声”が聞こえる。その次の日、高杉は失踪。恐怖心を抱くユーリに気づいた波多野は彼女を呼び出して“声”を奪ってしまう……。エンターテインメント性にあふれながら、登場人物たちの“想い”に胸をしめつけられる傑作だ。
上映後には主演俳優・西川浩幸と渡邊安理が登場。公式サイトに寄せられた観客の感想を中心に、舞台挨拶を行った。「映像だからこそわかるしぐさや台詞があって新鮮だった」という感想に、「皆さんが今日見たのは、舞台上で僕らが毎日見ている表情なんです。劇場だと遠くてわからないと思うんですが、ぜひ僕らがどんな顔をして見ているかを感じて欲しい」と西川。一方、渡邊は「こんなにいろんな表情をここまで届けてくださるんだ、映像に助けられるということがあるんだと思いました」と語った。
また、西川が「舞台の映像化というよりも、本当にその場に皆さんが立てる。まさに“ライブ”の“インスパイア”なんだな」と語るように、Livespireは通常の舞台中継の映像とはまた少し違う趣き。出演者本人たちも驚くほどの音の明瞭さ・精密さによって、観ているうちにそれがもともと“舞台”であることを忘れてしまうほど。クライマックスの嵐のシーンではその“音”の迫力がいかんなく発揮されている。さらに劇中で使われる手話の話題にも及び、健常者とろう者が使う手話が違うとのことで、出演者たちはそれぞれの役に合った手話をマスターしている。細かな手の“表情”がよく見えるのも大スクリーンならでは。
新宿での上映では前売りチケットが完売という“異例”の事態になった人気作品。東京では3月27日(金)まで同劇場にて、兵庫・109シネマズHAT神戸では3月13日(金)まで上映中。その後、愛知、新潟、広島、鹿児島、福岡、大阪での上映も決定している。
取材・文:川口有紀 撮影:源賀津己
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