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3月12日(木)から15日(日)まで、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて「フランス映画祭2009」が開催される。日本未公開のフランス映画が長編15本、短編6本上映され、各作品の監督や出演者も来日。日本でも人気の高い女優のジュリエット・ビノシュが、今年のフランス代表団団長を務めるのも大きな話題のひとつだ。また珍しいところでは、作家フランソワーズ・サガンの生涯を描いた『サガンー悲しみよこんにちはー』上映に際し、サガンのひとり息子も来日。どんな話が飛び出すか楽しみである。
さて今年も素晴らしい作品が集まったが、中でもクロージング作品『西のエデン』は必見。楽園を目指す移民のスリリングな旅を面白く見せつつ、グローバル化が進むヨーロッパでの移民問題を浮き彫りにしている。本作がもつ壮大なスケール感は巨匠コスタ・ガヴラスならでは。一方、『美しいひと』では、これぞフランス映画という世界が堪能できる。『クレーヴの奥方』の舞台を高校に置き換えた大胆な翻案が成功した、素晴らしい作品となっている。
13日(金)には、ホラーナイトを開催。フレンチ・ホラー映画3本がオールナイトで上映されるが、そのうちの1本、ドラキュラ伝説の基になった女性の悲恋物語『伯爵夫人』が面白い。なんとあのジュリー・デルピーが監督・主演しており、正統派歴史映画を見事演出した手腕に驚かされる。『4カ月、3週と2日』のルーマニア人女優アナマリア・マリンカや『グッバイ、レーニン!』のドイツ人俳優ダニエル・ブリュールなど、キャスティングもユニークだ。
また子供が主役の2作、『ベルサイユの子』と『ミーシャ/ホロコーストと白い狼』も秀逸。『ミーシャ…』は実写版世界名作劇場のような出会いと別れのロードムービー。少女ミーシャの旅は『母をたずねて三千里』のマルコより過酷で、ラストは『フランダースの犬』のごとく号泣である。ぜひ劇場で実物のミーシャに会おう!
その他、短編部門が今年は粒ぞろいで見ごたえあり。とくにアニメーション『スキゼン』は傑作。この不思議な世界観のとりこになる人も多いはずだ。
フランス映画祭にはここでしか出会いない作品、ゲストがある。会場に足を運んで、この週末はフランス映画ならではの世界に浸りたい。
文:木村満里子
フランス映画祭2009
期間:3月12日(木)〜15日(日)
会場:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
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