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キスをテーマにした女性監督たちの特集上映が開催!
2009年03月13日 11時00分 [邦画]
『クシコスポスト』場面写真

昨年開催され好評だった女性監督たちの特集上映『桃まつり』が、今年も3月14日(土)よりユーロスペースにて開催される。9本の短編自主映画が3本ずつ、3つのプログラムに分けられて上映。各作品の頭には監督たちの舞台あいさつがあり、また上映期間中にはゲストによるトークショーも開催される予定だ。今年は“kiss!”というお題が付き、9人の監督たちがそれぞれの形で“キス”をモチーフに映画を撮っている。

『桃まつり』を主催したのは、ユーロスペースで映画製作を担当している大野敦子氏。「仕事柄、自主映画を撮っている才能ある人たちをたくさん知っているんですけれど、まだ世に出ていない人がいっぱいいるなあと感じていたんです。それなら劇場公開という形で発表する場を作り、一般の方々にもプロデューサーたちにも見てもらおうと。才能のショーケース的なものになればと始めました。今回の9人は、女性監督というステレオタイプのイメージを裏切っていきたいと思って選んだ監督たちです」。

その通り、甘いイメージで見るとガツンとやられる。ここにあるのは、残酷で辛らつでパワフルな、女性特有の表現だ。自主映画は未熟だという偏見もあるが、未熟さは若さや技術の問題ではなく、背伸びをするからあらわになるのである。だが彼女たちは自分たちが語りたいことは何か、語れることは何かをちゃんとわかっているようだ。

中でも『収穫』『タッチミー』『マコの敵』『クシコスポスト』にはそれぞれの映画言語を感じる。実に個性的な『収穫』は、ゆがんだ鏡をのぞき込んでいるような、摩訶不思議な世界に漂う快感を与えてくれ、『タッチミー』は、失明した女性のいら立ちと孤独を時に表に時に裏ににじませ、決してブレないところに力量を感じさせる。『マコの敵』は、ベリーダンスというひとりで踊るダンスを媒介にしながら、同時に元カノと現カノの関係はふたりで踊るダンスのように進展していく。その対比、流れが見事。実にチャーミングな『クシコスポスト』は、少女の夏の日を驚くほど簡潔に表現した手腕に脱帽である。

短編自主映画と侮るなかれ。見た後の充実感は、商業長編映画にも劣らない。それだけ、1本1本に込められた思いが強く、その強い思いは確実に人の心を揺らすのだ。

文:木村満里子

■桃まつりpresents kiss!
3月14日(土)よりユーロスペースにて2週間限定レイトショー

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