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“本物”と対面して涙! 市村正親がゴッホの生涯を演じきる
2009年05月12日 17時00分 [演劇]
舞台「炎の人」製作発表より
舞台「炎の人」製作発表より

画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの生涯を描く舞台『炎の人』の製作発表が5月11日、ゴッホの代表作「ひまわり」を所蔵する損保ジャパン東郷青児美術館で行われた。

『炎の人』は昭和期の劇作家・三好十郎の代表作で、劇団民藝が名優・滝沢修の主演で1951年に初演。以来、度重ねて上演され続けている名作が、新演出・新キャストで現代によみがえる。ゴッホを演じるのは、3kg減量してヒゲを伸ばし、既にゴッホの風貌に近づきつつある市村正親。ゴッホの憧れであり親友の画家ゴーガン役の益岡徹、ゴッホが愛したふたりの女性を演じる荻野目慶子、演出の栗山民也らもこの日の会見に出席した。

そもそも滝沢の舞台を観たことが俳優を志したきっかけだという市村は、「ゴッホの生き方のしつこさ、またゴッホがのりうつったかのような滝沢さんの演技に感動して、四季時代からいつかやりたいと願っていた。還暦を迎えて37歳の役を演じるが、今だからこそゴッホの気持ちがわかる部分もある」と、念願の作品への強い意欲を見せた。益岡は「実はゴーガンもそれほど恵まれた人生は送っていなかったのかなと、脚本を読んで思った。ゴッホの耳を切ったのはゴーガンではという説も最近出てきたが、そういう意味でもいろんな可能性のある作品」とコメント。出演にあたりオランダでゴッホの絵を鑑賞したという荻野目も、「がっくりとうなだれたシィヌ(役名)の絵と対面して、辛さや哀しみをここまで背負った女性なんだと感じた。生きることの悩ましさや究極の優しさがあふれたこの作品に、私もひとつの色として溶けていけたら」と、すっかり作品に魅了された様子だった。また演出の栗山は、「ゴッホの絵を見るといつも必ず感じるズキッとした心の痛み。その正体を見つけていきたい」と語った。

絵を描くことが趣味という市村は、ゴッホの「ひまわり」の模写と、母子がモチーフの水彩画を報道陣に披露。後者では母子の顔を妻・篠原涼子と前日1歳を迎えた愛息をモデルに描いたことを柔和な笑顔で明かし、私生活での充実ぶりものぞかせた。またその後、同館の「ひまわり」が展示されているスペースに移動し、初めて本物と対面。ゴッホ渾身の作品を前にした市村はしばし呆然と立ちすくみ、目にはじわじわと涙が。「……何も言葉がない。いついかなるときも絵と向き合っていたこの人の人生をしっかりと演じたい」と、偉大な画家への畏敬と共感を改めて胸に刻み込んでいた。

公演は6月12日(金)から28日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。その後7月4日(土)・5日(日)に新潟市民芸術文化会館 劇場、7月11日(土)・12日(日)に愛知県勤労会館、7月18日(土)・19日(日)に大阪・イオン化粧品 シアターBRAVA!にて行われる。各公演とも、チケットは現在発売中。

(取材・文:武田吏都)

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