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アン・リー監督、ウッドストックを舞台に久々にコメディ挑戦【カンヌ映画祭レポート】
2009年05月18日 12時03分 [映画祭]
フォトコールに登場したエミール・ハーシュ、ディミトリ・マーティン、アン・リー監督、イメルダ・スタウントン(c)Kazuko Wakayama

アン・リー監督が、久々にコメディに挑んだ。

カンヌ映画祭でコンペ作品として上映された『Taking Woodstock』は、タイトルから想像がつくとおり、1969年のウッドストック・ミュージック・アンド・アートフェスティバルが舞台。しかし音楽映画ではなく、そのイベントで村おこしをしようとした無名の人々の様子を描くものだ。

「この13年間に6つも悲劇的映画を作ってきた。だからそろそろ、皮肉さのかけらもない、素直なコメディドラマをやりたくてね」。原作は一昨年出版されたノンフィクション小説。『ラスト、コーション』のプロモーションでサンフランシスコのテレビ番組に出たリーは、ちょうど同じ日に同じ番組に出演した著者と知り合って、本を渡された。

「僕自身はウッドストックの時代、まだ台湾にいた。あの様子をテレビで見たのを覚えているよ。僕にとって1969年は無邪気さの最後の時代。若いジェネレーションが、より新鮮で、より公平なものを求めて突っ走っている時代だった。その不随として、ドラッグ、セックス、ロックンロールというものも出てきたけどね(笑)」。

主演のディミトリ・マーティンは、スタンドアップコメディアンで、映画にメジャーな役で出るのはこれが初めて。彼はもちろん、演技派のイメルダ・スタウントン、リーヴ・シュライバーらが、絶妙なパフォーマンスで笑わせてくれる。

「コメディを作るのは楽しいと同時に苦しくもある。笑いが取れなければ終わりだから。シリアスな作品だったら『観客は理解できなかったんだ』という言い訳が通じる。中身がからっぽな、ただおバカなだけのコメディを作ることこそ、僕にとっての最大のテストになるかもね(笑)」。日本での公開は未定。

取材・文:猿渡由紀
撮影:若山和子、Jean-Louis TORNATO

■第62回カンヌ国際映画祭
5月13日〜5月24日まで開催

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