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叔母に捧げるバラード? ゴンドリーによる超私的ドキュメンタリー【カンヌ映画祭レポート】
2009年05月21日 14時01分 [映画祭]
『L'EPINE DANS LE COEUR (心の棘)』場面写真

昨年は『TOKYO!』の中の1編、『インテリア・デザイン』を監督し、カンヌ映画祭に登場したミシェル・ゴンドリー。今年はゴンドリーの実の叔母、シュゼッテさんに密着した私的ドキュメンタリー『L’EPINE DANS LE COEUR (心の棘)』を出品している。

シュゼッテさんはフランスの地方都市で30年以上も教職に就いていたベテラン教師。ゴンドリーや彼の家族と賑やかに食卓を囲み、得意のジョークを披露するが、カメラがシュゼッテさんに密着するうちに、家族の秘密が浮き彫りになってくる。

通常、映画のストーリーなどを説明する資料には、出演者情報や監督のステイトメントなどが書かれていることが多いが、この『L'EPINE DANS LE COEUR』に限っては、ゴンドリーからシュゼッテさんへの手紙が封入されている。そこには、一度できあがったドキュメンタリーに、本来使うつもりはなかったシュゼッテさんの私的なコメントを挿入し、再編集したことへの謝罪などが記されている。

独特なユーモアと、手作り感あふれる作風で知られるゴンドリー監督だが、本作は至極ストレートで、真っ当な作り。教師歴の長いシュゼッテさんという被写体が、ゴンドリーの背筋を正し、まっすぐな作品作りをうながしたのかもしれない。残念ながら、日本公開は未定。

取材・文:平井伊都子
撮影:若山和子/Jean-Louis TORNATO

■第62回カンヌ国際映画祭
5月13日〜5月24日まで開催

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