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フランスの詐欺事件を基に地方都市の実情を描く【カンヌ映画祭レポート】
2009年05月25日 13時37分 [映画祭]
『In the Beginning』グザヴィエ・ジャノリ監督

リュディヴィーヌ・サニエが主演した『情痴アヴァンチュール』(2006)が日本でも公開されたグザヴィエ・ジャノリ監督の新作、『In the Beginning』が3本目のフランス映画として上映された。

フランスで実際に起きた詐欺事件を基に、地方都市における失業問題や、大企業と個人との関わりなどを浮き彫りにしていく。元々は、ジャノリ監督が新聞に掲載されたほんの2、3行の事件に関する記事を読んだことから企画がスタートしたのだそう。建設会社の社員だと偽り地元の業者を騙すつもりが、数年前からストップしてしまっている高速道路建設の再開に尽力してしまう男を、セドリック・クラピッシュ監督の『パリ』などに出演しているフランス人俳優、フランソワ・クリューゼが演じている。

映画の上映時間は2時間30分。今年のコンペ作は2時間超えの作品ばかりが目立ち、「再編集が必要なのでは?」との意見が聞かれる作品も多い。

「リサーチを終えて脚本を書き始めたとき、長さは気にしないようにしていた。脚本があがったとき、資金面の問題が浮上し、『リスクを負ってまでこの作品を作るべきかどうか?』という問いが生じた。だが、リスクは監督にとって大きな挑戦でもある。2時間半、観客を飽きさせない、緊張感に満ちた作品を作ることが大事なのではないかと考えたんだ」(ジャノリ監督)。

映画の上映時間と緊張感の問題は今年のコンペ作全体に通じる問題。果たして、ジャノリ監督の思惑通り、観客は飽きることなく2時間30分映画の世界に没頭することができたのだろうか。

取材・文:平井伊都子

■第62回カンヌ国際映画祭
5月13日〜5月24日まで開催

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