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ネオンきらめく東京で撮影したギャスパー・ノエの新作【カンヌ映画祭レポート】
2009年05月25日 14時16分 [映画祭]
『Enter The Void』劇中写真

フランス映画界のアンファン・テリブル、ギャスパー・ノエが2002年の『アレックス』以来カンヌ映画祭へ戻って来た。

『アレックス』では史上最長とも言われる長尺のレイプ・シーンが賛否両論となり、まさしく“カンヌの問題児”として有名に。長編3作目となる『Enter The Void』は、2007年に東京で撮影されたものだが、そのあとに視覚効果や編集に時間がかかっていたため、「正式上映までにできあがるか?」と話題になっていた。実際に、映画の全貌が明らかになったのは公式上映に先駆けて行われたプレス試写。カンヌ上映バージョンは映画祭側が公式パンフレットなどに記載していた上映時間よりも13分ほど長く、エンドクレジットもつけられていない状態だった。

東京でドラッグ・ディーラーを営んでいた男の生と死、輪廻を描いた今作には、ネオンがきらめく夜の街・東京が映し出される。

「脚本を書いたときにはフランス、アンデス、もしくはニューヨークで撮影するアイディアもあった。でも、私にとって最も魅力的な国である日本で撮影してみたいといつも思っていたので、東京での撮影に踏み切った。東京はネオンサインやフラッシュがきらめく、世界で最もカラフルな街だと思う。またぜひ東京で撮影してみたい」(ギャスパー・ノエ監督)。

だが、映画のほとんどはドラッグのトリップシーンや室内のシーンであり、ストーリーにも東京を舞台にした必然性はあまり感じられない。そういった矛盾が公式上映、プレス上映でのブーイングにつながったのかもしれないが、一方でギャスパー・ノエ監督の復活を祝う声も聞かれている。問題児監督の新作は今年の審査員たちに受け入れられるだろうか―。

取材・文:平井伊都子

■第62回カンヌ国際映画祭
5月13日〜5月24日まで開催

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