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台湾人監督作に、フランスのスターが集結【カンヌ映画祭レポート】
2009年05月25日 14時30分 [映画祭]
レッドカーペットに登壇したツァイ・ミンリャン(右から3人目) (c) Jean-Louis TORNATO

ファニー・アルダン、レティシア・カスタ、ジャン=ピエール・レオ、マチュー・アマルリック、そしてジャンヌ・モローと、フランスのスター俳優を揃えたツァイ・ミンリャン監督の『FACE』が23日、上映された。

マレーシアに生まれ、台湾で育ったツァイ監督は、カンヌ、ベルリン、ベネチアの三大映画祭で評価され、芸術性の高いイメージ作りに定評がある。この映画の企画はルーブル美術館からのオファーで始まり、台湾人監督(ツァイ監督作品に欠かせない俳優、リー・カンション)がフランスで映画を撮る、というプロットを立てたと言う。

「映画を作っているときは、監督というよりは画家という気分。映画の最も大事な部分で、テーマにもつながってくるので、イメージはとても大事なのです。どうやって撮るかに最大の力をそそいているつもりです」(ツァイ・ミンリャン監督)。

リー・カンション演じる監督が映画を撮るシーンには、多くのフランス人女優たちが出演している。彼女たちが着ている衣装はクリスチャン・ラクロワのもので、森の中で踊る女性たちの姿を幻想的に見せることに成功している。そのほかのシーンでは、鹿が突然現れたり、水道が噴出したりと、ストーリーよりもイメージが印象に残る。

フランスのスターが多く出演する映画だけに、レッド・カーペットは大いに盛り上がったのだが、こういったイメージ重視の実験的な作品は必ずしも多くの観客に受け入れられるものではなく、賛否両論入り交じった批評が出ている。香港のジョニー・トー監督、そして台湾のツァイ・ミンリャン監督が揃ってフランス人俳優を起用し映画を作っているのが、今年のカンヌ映画祭のおもしろい一致だった。

取材・文:平井伊都子
撮影:若山和子/Jean-Louis TORNATO

■第62回カンヌ国際映画祭
5月13日〜5月24日まで開催

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