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映画『シングルマン』で見る“ミドルエイジ・クライシス”を乗り切るヒントとは?
2010年09月24日 11時36分 [洋画]
左から、大野裕氏、香山リカ氏

カリスマ・デザイナーとして知られるトム・フォードの初監督作『シングルマン』が10月2日(土)から公開されるにあたり、本作でもテーマにしている“ミドルエイジ・クライシス”を題材に、精神科医の大野裕氏と香山リカ氏による対談付き試写会が20日に都内で行われた。

『シングルマン』場面写真

本作は、16年間共に暮らしたパートナーを失った男が、自らも命を絶つことを決意。“人生最後の日”と決めた運命の1日を繊細なタッチで描いた人間ドラマ。そんな本作について、大野氏は「主人公のジョージは、社会の殻に縛られ、そこから抜け出せずにいる。自分は孤独だと思っているけれど、ちょっと目を開けてみれば周囲には人がいる。もっと自由に生きようというメッセージを感じた」と述べ、「孤独を感じているジョージに、(ジェニファーが)フランクに話しかけてきて、受け容れているところがとてもいいと思った」と語った。

「人生の折り返し地点である中年期を迎え、心の危機に陥り、もう一度自分の内面を見つめなおして危機を乗り越えた」とフォードが自らの経験を語り、その経験を主人公ジョージに投影しているという点については、「中年期になって、いままでの人生を振り返るとき、みんな『本当にこれで良かっただろうか?』という気持ちを持つ。そのときにこれで良かったんだ、いろいろな人たちとの出会いがあっていまがあると思えることが大事」と大野氏がコメント。

また、「ジョージも、相手を失って初めて、いろいろなものを現実として受け止めなくちゃいけないということに気づいた。ひとつがうまくいかなくなると、全てがうまくいかなくなってしまうと思ってしまう方がよくいます」という香山氏のコメントに対し、「“ミドルエイジ・クライシス”は、いまの若い人にも共通の問題。就職の問題や、これからどう生きていくのかといったことに対してのヒントが、この映画にはある。本作の最後のシーンは、先はわからない、いまが大事、生きてきたいままでが大事なんだと言ってくれていると思う」と大野氏が語り、対談を締めくくった。

『シングルマン』
10月2日(土)より 新宿バルト9ほか全国順次ロードショー

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