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演 劇

“トーキョー発、舞台芸術の祭典”と冠し、昨年春と秋に行われたフェスティバル/トーキョー。世界中からエッジの利いた同時代の舞台表現が集まるこのフェスティバルが、10月30日(土)から11月28日(日)まで、東京芸術劇場やにしすがも創造舎など計5会場で1年ぶりに開催される。
“演劇を脱ぐ”という挑発的なテーマを掲げた第3回は、トータルで26演目、208の上演が予定されており、うち5作品が世界初演。海外から招聘した3作品は、物語から脱却し、新しいドラマツルギーを作り出す作家たちによるもので、いずれも刺激的な演目ばかりだ。代表作『巨大なるブッツバッハ村―ある永続のコロニー』を携えたスイス人演出家クリストフ・マルターラーは、経済危機後に蔓延する世界の不安感を憂鬱さとユーモアでもって浮かび上がらせ、2008年作『ヴァーサス』を日本初演するアルゼンチン出身のロドリゴ・ガルシアは、現代の大量消費社会を痛烈に批判する。また人形製作とそれらを用いた舞台で知られるフランスの若手演出家ジゼル・ヴィエンヌは、日本初演の最新作『こうしておまえは消え去る』で倒錯した個人の欲望から美の本質を捉えようとする。日本ではポストドラマ演劇の担い手として、地点の三浦基が新作『――ところでアルトーさん、』、五反田団・前田司郎が新作『迷子になるわ』を発表する。
ダンスは、独自のドラマツルギーを追求する勅使川原三郎と黒田育世がそれぞれ新作を上演する。勅使川原はリゲティのピアノ曲とノイズ音を背に、重力を感じさせない世界を『SKINNERS−揮発するものへ捧げる』で表現。映画『告白』の出演など、他ジャンルでも注目が集まる黒田は、“母なるもの”にまつわる思考を『あかりのともるかがみのくず』で壮大なファンタジーへと昇華させる。
そのほか、池袋西口公園に集う150名ほどの観客を出演者とする『パブリック・ドメイン』のロジェ・ベルナット(スペイン)をはじめ、Port Bの高山明、飴屋法水、相模友士郎、マレビトの会・松田正隆、中国のウェン・ホイ&ウー・ウェンガンが注目作を発表。世界の演劇界をリードする先鋭的な表現者が一堂に集う貴重な機会を、ぜひお見逃しなく。チケットはすべて発売中。
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