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専用劇場・福岡シティ劇場開場より14年、計35の作品を上演してきた劇団四季。観客動員の困難さにより、昨年惜しまれながら恒常的な福岡公演の休止を発表。劇場は先だって「キャナルシティ劇場」と名称を変更し、新たなスタートを切ったばかり。まさに新しい劇場の歴史が始まる折、再び劇団四季が来年4月から8月までの5か月間、キャナルシティ劇場に戻ってくることが決定した。しかも、作品は福岡初上演となるミュージカル『ウィキッド』。その記者会見が10月25日に福岡市内のホテルで行われた。
生来の緑色の肌を持ち、賢いが激しい気性で周囲の誤解を受ける少女と、美しく野心家で人気者の少女。このふたりが、『オズの魔法使い』に登場する「西の悪い魔女エルファバ」と「良い魔女グリンダ」になるまでの数奇な運命をドラマティックに描く『ウィキッド』の初演は2003年のニューヨーク。その後世界各国で上演され、日本での初演は2007年の東京。80万人を動員し、現在は大阪で上演中。四季・取締役副会長の佐々木氏曰く「『キャッツ』や『ライオンキング』と匹敵する10数年に一度出るか出ないかの大作ミュージカル」だけに、開幕7年を迎えるブロードウェイでは現在も100%近い入場率を誇っている。
記者会見に出席したキャストは、エルファバ役の樋口麻美と江畑晶慧、グリンダ役の苫田亜沙子の3人。「緑色の肌を好奇の目で見られ、強い孤独感とコンプレックスを持っているエルファバも、グリンダとの出会いで少しずつ心が変化していきます。細かい心の動きを演じるのは難しいですが1回1回の舞台を丁寧に演じていきたい」(樋口)、「純粋で感謝にあふれ、自分の力を信じて突き進むエルファバには、誰もが共感できるんじゃないでしょうか。エメラルドシティーの幸せで華やかなシーンは特にオススメです」(江畑)、「人気者になりたくてポジティブにふるまうグリンダが、エルファバとの出会いで成長していく姿を見せていきたい。衣裳も装置もすごく豪華なので、ぜひ注目してください」(苫田)……と、それぞれ本作の魅力を語る。「ビッグナンバーが多いので、喉のコントロールが大事。緑の肌をキープするのも大変(笑)」(樋口)、「体力をすごく使うので、日々の体調管理も大事」(江畑)、「最初から最後までハイテンションなのは大変。歌もオペラ的なものとポップス的なものがあって、両方を使い分ける難しさを実感中」(苫田)……と本作ならではの苦労もポロリ。また、韓国出身の江畑は「釜山の近くに実家がある。東京に行くより実家が近いという福岡で大役ができるのは本当に嬉しい」と笑顔で語った。
会見の最後には、劇中ナンバー「魔法使いと私」(樋口)、「あなたを忘れない」(江畑&苫田)も披露。 ふたりの少女の友情と成長の物語は、乾いた現代社会を生きる人々に潤いを与えてくれそうで楽しみだ。現在、大阪四季劇場(ハービスENT内)で上演中。福岡公演のチケットは2月発売予定。
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