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「戦争はあってはならない」98歳の新藤兼人監督がキャリア最終作に込めた想いを激白
2010年10月28日 11時06分 [邦画]
映画『一枚のハガキ』完成報告会見に出席した新藤兼人監督

日本最高齢映画監督の新藤兼人監督が原作・脚本・監督を務めた映画『一枚のハガキ』が開催中の第23回東京国際映画祭で27日に上映され、上映前に新藤監督、主演の豊川悦司と大竹しのぶによる完成報告記者会見が行われた。

会見の写真

映画は、戦争末期に召集された100名が上官によるクジ引きで次の戦地を決められ、宝塚に赴任することになった啓太(豊川)と、戦死した啓太の友人の妻・友子(大竹)を中心に、選択権なしに戦争に狩り出された庶民とその家族の姿を描いた作品。

本作は、32歳のときに戦争へ行った新藤監督が“100名のうち94名が戦死した中で生き残った”という実体験をベースにしたもので、新藤監督は「戦争は絶対にいかなる理由があってもやってはいけない。ひとりの兵士が死んで、彼の家族たちがその後どうなったのかという視点を通じて、核や原爆のことを考えてもらいたい」と強く呼びかけ、「戦争から帰って、94人の死の魂につきまとわれながら生きてきた。地上をはいずり回るようにして映画を作ってきて、ふと気がつくと98歳になっていた」と自身の人生を振り返った。また、本作をもって引退すると宣言している新藤監督は、「今後も作品をつくられますか?」という報道陣からの質問に、「この映画が最後になることは事実です。体も頭も弱りましたので、続けていくのは限界です」と笑顔を見せ、「小さな映画人の小さな映画ですが、よろしくお願いします」と熱く作品をPRした。

多数の新藤作品に出演してきた大竹は最後に「良い作品に出会うたびに、役者の仕事は大切な役割だと感じさせられる。この映画を観た人々に監督の想いや、わたしたち全員の想いが伝わり、ずっとつながっていけばいいなと思う」と語った。

「第23回東京国際映画祭」
10月31日(日)まで 六本木ヒルズほか都内各所で開催中

『一枚のハガキ』
2011年夏、テアトル新宿ほか全国ロードショー

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