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妻夫木聡、蒼井優、作・演出と出演を兼ねる野田秀樹らが、1月6日、都内でNODA・MAP新作舞台『南へ』の製作発表を行った。妻夫木と蒼井はともに人気俳優ながらCM以外では共演がなく、ふたりの顔合わせに注目が集まった。
舞台は富士山に名前のよく似た火山・ブジザン。その観測所に新任の観測所員(妻夫木)が赴任してくる。その赴任先で待っているのは、虚言癖の女(蒼井)だ。やがて、300年間噴火をしていないブジザンに大噴火の噂が流れる。そこに不確かな情報や予知、マスコミが集まりだして……。物語は、現代と最後に噴火があった300年前の話を絡めながら展開していく。
野田は妻夫木、蒼井をはじめとしたキャストの布陣に自信を見せる。妻夫木には彼が出演する自身の舞台『キル』(2007年)の閉幕後に次の舞台の声をかけ、蒼井には2009年の舞台『楽屋』での演技を見て、芝居が良かったとの手紙を書き、今回ふたりの共演と相成った。蒼井に虚言癖の女、妻夫木には洞窟のような心を持つ男という難役を据えた野田は「(蒼井の役は)嘘をつき続けないと自分の正体がバレるということですね。実は妻夫木くん(の役)は、芝居の半ばまでその(心の)洞窟に自分で気がつかない。自分の正体を知っているのにわからないようにしている女性と、自分の正体を知らなかった男の話です」とコメント。ともに意味深な役どころだ。
それを受けて妻夫木は「正体が何であるかというのはとても難しいことで答えのないことだと思うのですが、そのなかで(役として)どういう形にできるか、探りながら見つけていけたら。みんなでワークショップを繰り返し、そこで出たアイデアを野田さんが使ってくれたりすることもあるので、日々僕らの中でも発見があり、考えながら試されている中、いつも新鮮な気持ちでやらせてもらっている。牛歩ではありますけれども、(稽古は)進んでいっている感じがします」と語る。
一方、蒼井は「私は(舞台に)出てきて早々に嘘をつきはじめ、本当に延々嘘をつき続けている。その嘘というマグマのなかに、自分が飲み込まれたり、そこから出てきたりを繰り返す女。嘘を真実だと思ってやるのか、嘘だとわかりながらも人を騙すのかということを探り探りやっている状態。どっちを取るにしても、嘘を楽しむ女には間違いないと思うので、役同様、楽しんでいけたらなと思います」とアピールした。
“信じる”をテーマにした3部作の掉尾を飾る本作だが、野田は敢えてこう話す。「信じるとか信じないとかそういう感じではなくて、(日本語を話す)共同体というか日本というのをどういう風に思うのかな?という作品。『ザ・キャラクター』(2010年)はオウム(真理教)の話。新作はオウムの裏にある我々の心理とか、あの問題が何をほったらかしにしたために起きたのか?ということと関係している」。注目の公演は2月10日(木)から3月31日(木)まで東京芸術劇場 中ホールにて。チケットは1月8日(土)より一般発売開始。またチケットぴあでは、先行先着販売「プリセール」を1月7日(金)7:00まで受付中。
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