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キャラメルボックスがロバート・A・ハインラインの名作小説を舞台化する『夏への扉』の製作発表が2月8日、都内にて行われた。しばしば人気SF小説の1位に選出される人気小説だが、これが世界初の舞台化となる。
ハインラインの『夏への扉』はロボットの開発に成功し会社を興した主人公が、親友と恋人に裏切られた上、“コールドスリープ”で30年後に飛ばされてしまうところから始まる物語。作・演出の成井豊は「22歳の時に最初に読んだ。非常に感動しまして、翌年の劇団たちあげの時に役者たちに“こんな作品を読んでほしい、これが僕の描きたい世界観だ”と配った推薦図書一覧で、一番最初に上げたもの。それくらい好きだった作品です。一番好きなのはどん底から始まる物語だということ。それでもあきらめずに闘っていく、再生の物語。すごく励まされました」と思い入れを熱弁。また「登場人物が46人、場面数が40。どちらもキャラメル史上最大。世界初の舞台化なんて自慢してますが、そもそも困難で、舞台化しようなんて思わないんですよ(笑)。でもやりがいがある。過去の100本近い作品を超えるものを生み出したい」と意気込みを話した。
主人公のダニエルを演じるのは畑中智行。こちらもキャラメル史上初めてというくらいに出ずっぱりの役になるそうだが、「集中力をどう保つかが心配。でも役者をやっているからには幸せなこと。みなさんの想像を超えるように頑張ります」と力強いコメントを。共演の西川浩幸も「いろんなところで『夏への扉』をやるんだってね、と言われてプレッシャーをかけられますが(笑)、臆することなくやりたい」と話していた。
また同時に2011年の年間公演スケジュールも発表された。劇団結成25周年だった昨年は過去の人気作の再演を中心に上演されたのに対し、今年は6公演・7作品中5本が新作。今年50歳になるという成井は「奇しくも生誕50年で5本(を書き下ろす)、数としてはちょうどよいんじゃないかな」と意気込む。その演目は、児童文学の傑作『飛ぶ教室』(10・11月)や、重松清のベストセラー小説『流星ワゴン』(11・12月)を成井が新たに脚色・舞台化するものなど魅力的な題材が揃う。また他劇団とジョイントする“アナザーフェイス”公演を14年ぶりに実施、新進気鋭の劇団・柿喰う客のメンバーとともに成井の初期の名作『ナツヤスミ語辞典』(8月)を上演する。こちらにも期待したい。
『夏への扉』は2月22日(火)から27日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼ、3月5日(土)から27日(日)に東京・ル テアトル銀座 by PARCOにて上演。チケットはともに発売中。
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