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深川栄洋監督がオリジナル作『洋菓子店コアンドル』に込めた想いとは?
2011年02月10日 11時14分 [邦画]
映画『洋菓子店コアンドル』を手がけた深川栄洋監督(ヘアメイク:加藤恭子(アルール))

江口洋介と蒼井優が初共演を果たした映画『洋菓子店コアンドル』が11日(金・祝)から公開になるのを前に、本作を手がけた深川栄洋監督がインタビューに応じた。

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現在公開中の『白夜行』に続いて本作が公開となり、さらに夏には『神様のカルテ』の公開も控えている深川監督は、人気原作を確固たる解釈をもって映画化する手腕が高い評価を受けているが、『洋菓子店コアンドル』は久々のオリジナル作品。「原作があると“原作をどう変化させるか?”を考えますが、オリジナルの場合は最終的に仕上がるまでどのような映画になるのかわからない恐怖感があった」と語るも、「僕は自主映画出身で、お客さんに求められていない状況から勝手に映画をつくって『面白いから見てください!』って観客を巻き込んできたので、今回はとても楽しかった」と笑顔を見せる。

深川監督が本作に着手した際に頭に思い浮かべたのは “女版寅さん”だという。「まるでロードムービーのように、主人公が行った先々の人々とぶつかり合い、彼女が街を去るときに、街の人がそれまでと少し違う顔になっている…そういうカタルシスのある映画にしようと脚本を書きました」。そんな主人公・なつめを演じたのは蒼井優。深川監督は「蒼井さんは良い意味で影響を受けて変化することが魅力な人。まるで蝶のように姿を変えるのが魅力だし、今後もそばで彼女の変化を見ていたいなと思います」と語る。そして、蒼井演じる主人公と出会い、立ち止まっていた人生に少しだけ変化が起こる男・十村を演じるのは江口洋介。彼はかつては“伝説のパティシエ”と呼ばれながらも“ある悲しい出来事”を機に表舞台から姿を消している男だ。「僕もかつて家族のために働いていたのに、大事なものを見失ったことがあります。だから、十村のキャラクターは僕の実体験が投影されていると思います」。次々と新作を発表し続ける職人的な手腕と、「どの映画を撮っても僕という人間が反映されている」と語る作家性が絶妙な配分で調理されているのが、深川作品の魅力なのかもしれない。

そして、映画のもうひとつの主役が色鮮やかなスイーツだ。「映画の中で音楽が鳴り始めると特別なものを感じるように、スイーツが“小道具以上のもの”になってくれるんじゃないかと思って撮影しました。ケーキは光にも熱にも弱いから決して撮影には向かないんです。でも、ケーキをつくる人たちの想いや執念が、お客さんの頭を刺激する役割を果たしていると思います」。

待機作の公開を待たず、すでに新作の構想・準備に入っているという深川監督だが、中でも自身の想いをこめたオリジナル作『洋菓子店コアンドル』に対する愛着はひときわ深いようだ。

『洋菓子店コアンドル』
2月11日(金・祝) 全国ロードショー
(C)2010『洋菓子店コアンドル』製作委員会

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